自分に語れることは。
「琥珀色の戯言」(fujiponさんのブログ)を時々読んでいる。特に「映画感想」が好きで、自分が映画を観てブログに感想を書いた後、fujiponさんも同じ映画を観て感想を書いてないかな、と思って見たりしている。先週末、久しぶりに最近の「映画感想」をいくつか読んで、しみじみ感じ入る文章があった。2023年7月20日付の映画感想(君たちはどう生きるか)の中にある文章だ。
fujiponさんは、「世の中って、いくつになっても、矛盾していて、意地悪で、わからないことばかりなんですよ。真剣に考えれば考えるほど、『自分は、自分が置かれた環境、状況のなかで、どうあがいて、どんな失敗をしながら生きてきたか』だけが、自分に語れること、自分にしか語れないことだという結論に達してしまうのです。」と述べて、「結局、人というのは『自分が生きてきたようにしか生きられない』し、その人だけにしか語れないことって、『自分自身が生きて、体験し、考えてきたこと』しかないのかな」と、思うようになったという。
そのうえで、fujiponさんは「もう少し語ってみよう」と決意を示し、「誰も求めていないとしても、これは、僕にとっての『生きている証』みたいなものだから」と記している。
自分より10歳以上若いfujiponさんの言うことに、至極同感する。本当に、結局のところ自分に語れるのは、訳の分からない世の中で、自分が試行錯誤しながら悪戦苦闘して生きてきた、ということだけだし、それが他人に通じるものなのかどうかも分からないけれど、とにかく語っておきたい、記しておきたい。ということなんだよなあ。
ところで、fujiponさんの「君たちはどう生きるか」の感想を読んで、あの映画を観て、これだけいろいろ書けるのは凄いなとつくづく思った。自分も観たのだが、どうも宮崎アニメは自分にはよく分からないな、で終わってしまったので。(苦笑)
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