昭和の会社と役所は「軍組織」
昨夜放映されたNHK「陸軍VS海軍」(映像の世紀バタフライエフェクト)では、日本の旧陸軍と旧海軍が、互いに張り合うように、それぞれの組織の目的と利益を追求する有り様を伝えていた。
「陸軍は暴力犯。海軍は知能犯。いずれも陸海軍あるを知って、国あるを忘れていた」(ある元海軍大佐の言葉)。自らの組織優先の軍の在り方は、戦後になって日本の会社や役所に受け継がれた。番組ナレーションはこう語る。
組織に身を捧げ競争を勝ち抜く。戦後の企業社会に流れ込んだ組織優先の論理は、人々を経済成長という新たな戦場へと駆り立てていった。国家の運営を担う省庁にも縦割りの構造と縄張り意識が根付き、組織の論理が形を変えて受け継がれた。
作家の山本七平は戦場での体験をもとに、日本の組織における責任の曖昧さを問い続けた。山本は戦後社会に、敗戦で消えたはずの日本軍の影を感じ取っていた。
番組は、山本の著作から以下の言葉を伝えて終わる。
「確かに戦争は終わった。だが私はいつも奇妙な❝戦時中の顔❞がこちらを覗いていることに気づかないわけにいかなかった。」
「すべてが「タテ」だけで動き横の協同はできない。(組織への)責任の追及は消失し無責任体制となる。日本軍を貫いていたあの力がいまだに我々を拘束している。」
「組織の名誉が絶対化すれば常に同じことのくりかえしとなるであろう。」
・・・タテ社会あるいはムラ社会、無責任体制、いろいろ言い方はあるだろうけど、昭和の軍や会社は、組織なんて立派なものでもなく、単なる気合と根性集団だったような気もする。
思い出すのは、昭和期にやってた「地獄の特訓」なる管理職育成研修イベント。たぶんだけど、自衛隊の訓練っぽいことをがんがんやるような感じ。こういう研修の広告が、堂々と日経新聞に出てたような記憶がある。
昭和の前期(戦前)は軍国主義の時代、昭和の後期(戦後)は体育会主義の時代だったといえると思う。戦後になって多少マイルドにはなったが、昭和の社会集団では基本的に軍隊式が横行していた感じ。社会に出るとか会社に入るとか、なんか怖かった覚えがある。
| 固定リンク | 0
