ウルトラマンを語る映画
映画「THE ORIGIN OF ULTRAMAN」は、「ウルトラマン」放映開始60周年を記念して作られたドキュメンタリー作品。現在活躍中の映画監督やゲームクリエイター、評論家、当時の出演者や制作スタッフなどのインタビューと、作品映像から構成されている。
日本人の映画監督は、是枝裕和(62年生)、庵野秀明(60年生)、樋口真嗣(65年生)が出演して、ウルトラマン愛(庵野氏に言わせれば呪縛)を語る。小生(59年生)と同世代と言える彼らの話には共感しかない。
外国人の監督や作家からたびたび指摘されるのは、ウルトラマンは単なる勧善懲悪の話ではない、ということ。正義と邪悪の戦いではなく、陰と陽の対立である、という。西洋的なモンスターは単に邪悪であり、「怪獣」はそれとは違う存在であると、外国人が強調するのを見て、「君たち分かってるね」と、我が事のように自分も満足感を覚えた。
おそらく「ウルトラマン」に登場する怪獣は、「ウルトラQ」の怪獣の基本的な性格をそのまま引き継いでいると思われる。ウルトラQの怪獣は、自然界のバランスが崩れた時に出現する異形の存在、まさにカオスといえる。そして怪獣出現によりカオスに陥った世界に降り立ち、コスモスを回復するのがウルトラマン、ということになる。
映画の中心はウルトラマンではあるが、ウルトラQの映像も出てくる。ゴメスやペギラは迫力あるし、ラゴンやケムール人は不気味だし、大画面で見ると改めてその凄さに驚く。なるほどウルトラQはもともとドキュメンタリータッチの作品なので、そのタッチがモノクロ画面で余計に強調されているように感じた。だからなのか、ウルトラQは結構怖い。カネゴンですら、子供心に結構怖かった覚えがある。
当時の出演者のインタビューは、科学特捜隊の黒部進(ハヤタ)、桜井浩子(フジ)、毒蝮三太夫(アラシ)、存命のお三方。自分的には、イデ隊員の二瓶正典もいてほしかったなあ。新兵器を開発するイデは基本的に頭脳派でノリは軽いけど、時にシリアス、時にうじうじ悩む、とても人間味のあるキャラ。それに比べると、ハヤタ隊員というのは人物的にはよく分からんかったな。
昭和41年のウルトラマン放映時、僕は小学一年生、いわばウルトラマンの直撃世代。ゴジラと合わせて、円谷の洗礼をもろに受けたなあ~とつくづく感じる。そして、いつも思うことだが、天才たちがよってたかって作り上げたウルトラ作品を、子供の頃に見れて本当に幸せだったと思っている。
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