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2025年10月11日 (土)

大阪城豊臣石垣館

先日、大阪に行った。目的は万博、ではなくて、大阪城天守閣所蔵の名品が多数展示される特別展「天下一統」。開催期間は今月13日まで。ていうのは、万博の閉幕日に合わせているのか。せめて今月末までやってくれれば、万博絡みの混雑も多少は回避して見に行ける気がするのに。しかし、どうにもならないね。他に何か見るものないかと探してみると、豊臣時代の大坂城石垣の一部が公開されていることを発見。既に4月から、施設としてオープンしていたのか。知らなかったな。これも見ておくかと心に決めて、約20年ぶりに大阪城を訪ねた。

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現地に着いたのは10時半頃。天守閣の入口には、チケットを買うための長い行列ができてる。しかし外国人が多いな。身体障害者手帳を持っている自分はチケットレスなので(苦笑)、先に豊臣石垣館に行くことにする。こっちはガラガラだった。建物の中に入り案内映像を見て、地下に降りると石垣の角部分が現れる。

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下の写真は説明版。豊臣期の石垣は、いわゆる「野面積み」。角部分は「算木積み」の初期のもので加工度は低い。古墳や寺院に使われた石の転用もある。

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地中に埋められた石垣が最初に発見されたのは、昭和34年(1959年)のこと。ただし、その時は豊臣期大坂城の石垣とは断定されず(大坂本願寺説も)、ひとまず「謎の石垣」だった。さらに昭和59年(1984年)、別の場所の地中から石垣が発見されて、豊臣期のものと認定。豊臣の大坂城を大量の盛り土で完全に埋め込んだ上に、徳川期大坂城が築かれたことがはっきりした。この時見つかった石垣が、今回公開に至ったものである。400年の間人目に触れることのなかった石垣、いわば豊臣氏滅亡の痕跡を、ここで見ることができるのだなあ。

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