『ライヴ・イン・ジャパン』決定版
ディープ・パープル『ライヴ・イン・ジャパン』の「スーパー・デラックス・エディション」(CD5枚+ブルーレイ1枚)が出た。『ライヴ・イン・ジャパン』(日本以外のタイトルは『メイド・イン・ジャパン』)オリジナル盤のリミックスに加えて、その基である1972年の初来日公演3日間(8月15、16、17日)の音源(本編とアンコール)等を収めた、おそらく「最終完全決定版」といえるもの。
3日間の音源はだいぶ以前に商品化されてはいたが、自分は「パープルだったらあらゆる音源を聴きたい」というマニアでもなかったので、スルーしていた。ということで今回初めて聴いたのだが、LP時代の曲順は実際とは異なっていたものが、当日の演奏順に直されているとか、演奏内容自体も聴き慣れていたオリジナル盤とは異なる部分が多々あり、正直「新鮮」(50年以上前の音源だけど)な感じがした。
(イアン・ギランの言葉)
「初日の晩は皆、その前日にイギリスから来日したこともあって疲れ切っていた」
「東京での最終日の音源は、使えたもんじゃなかった。最高のパフォーマンスだったけど、音が良くなかったんだ。だから2日目のものを採用した」
実際にアルバムに収録されたのは初日(大阪)1曲、2日目(大阪)4曲、3日目(東京)2曲だったので、聴き慣れていないという意味で「新鮮度」が高いのは、初日と3日目。演奏の出来不出来や音質の良し悪しはあるのかも知れないが、自分はその辺の拘りが余り無いせいか、どの日も凄い演奏だと唸るばかりだ。
広瀬和生の解説によると、72年来日時のディープ・パープルは「決して良い状態ではなかった」という。もうその時点で、既にリッチー・ブラックモアとイアン・ギランの仲は相当危ういものになっていたのだが、それにも関わらず、来日公演自体は誰もが認める最高のパフォーマンスとなったわけで、そこがこのバンドの摩訶不思議なところ。
50年前の高校生である自分は当時、『ライヴ・イン・ジャパン』を、これは3年前のライヴか、などと思いながら聴いていたわけたが、今では53年も前のものになってしまった。ただただ唖然とする。しかし現に聴いている時は、50年という時の流れは殆ど忘れて聴いているわけで、それも何だか摩訶不思議なものだなと感じる。
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