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2025年6月16日 (月)

株主提案、濫用気味?

日本では個人株主は比較的容易に株主提案できるし、提案内容の「自由度」も高い。基本的に悪いことじゃないと思うが、時に変ちくりんな提案も出てくるからだろう、財界や経済産業省は、提案権行使のハードルを高めようと目論んでいるようだ。現状の株主提案権の是非について、本日付日経新聞オピニオン面インタビュー記事「株主の力は強いか、弱いか」からメモする。

株主提案権の対象事項や要件、臨時株主総会の招集請求権は米欧にあわせて制限すべきではないか。日本では定款変更を求めるかたちで、株主が経営に具体的なことを要望するケースが多い。日本の株式市場に特徴的な現象だ。(太田洋氏、弁護士)

欧米に合わせるのではなく日本の資本市場の特徴を踏まえた議論が必要だ。そもそも株主提案権の要件である「議決権の1%以上または300個以上」は個人投資家にとって小さい額ではない。小粒な新興企業が多い東証グロース市場の平均でも1%保有には1億1500万円、300個保有には3000万円が必要になる。企業の規模にかかわらず、3000万円もの額を投じている投資家の意見を排除するというのは間違っていないか。
日本では株主提案が簡単すぎるという意見の根拠として挙がるのが、かつて野村ホールディングスに「オフィス内の便器はすべて和式に」などと提案した個人投資家の逸話だ。これを引き合いに出して、個人の提案は企業負担を増やすと懸念する声があるが、過去の極端なケースに基づいて過大な対応を取ろうとしているとしか思えない。
仮に提案の質が懸念点ならば内容に規制をかければよい。問題のある提案が出てくる可能性があるからといって一律に株主の権利をなくすのは間違いだ。(忽那憲治氏、東大応用資本市場研究センター長)

株主提案は、株主共同の利益のための提案であるべきだと考えている。しかし、現状では少額で一時的でも保有していれば株主提案ができてしまう。自分の意見を主張したいだけにみえる提案や、総会が終わったらすぐに売り抜けてしまう例が散見される。個人投資家の権利を守りつつ、金額や保有期間で、ある程度提案の「本気度」を測る仕組みがあっても良いだろう。(三橋和之氏、三菱UFJ信託銀行資産運用部フェロー)

・・・今年の野村ホールディングスの株主総会通知を見ると、「野村證券グループ本社」に社名変更する株主提案が出ている。また、三菱UFJフィナンシャル・グループでも社名変更の株主提案が出ているが、「ナカグロ」を取って「フィナンシャルグループ」にするというものだ。このように、そもそも何でこんな提案をするのか、理解に苦しむ株主提案があるのも事実。株主提案にも自ずと「作法」が求められるよなあ、と思ったりする。

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