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2025年5月 6日 (火)

中ロ「帝国」と、米国覇権の終わり

日経新聞の昨日5日付オピニオン面記事(「帝国」の時代なのか)から、以下にメモする。

膨張ではなく、昔持っていたものを元通りにするのが習近平(シー・ジンピン)国家主席の唱える「中華民族の復興」だ。人や他国を見下す歴史的に筋金入りの「華夷秩序」の意識が根底にある。中国とロシアは似ている印象がある。ロシアはウクライナに殴り込みをかけ、中国は台湾に襲いかかろうとしている。プーチン大統領がウクライナに踏み込んだのは、もともとロシアのものだったものを取り戻すためで、中国と論理がよく似ている。日本はつくづく悪い立地にある。対ロシア、中国との最前線にいる。(岡本隆司・早稲田大教授)

ロシアは現状を守ろうとする保守的な国といえる。ウクライナで続く紛争はロシアが現状を維持し、地政学的な地位の悪化を防ごうとする試みではないか。かつての米ソの二極体制、米国の一極化を経て、世界は多極化に向かっている。世界の多極化が進む中で、大国ごとに利益圏が形成されるようになるだろうか。有力国の側に位置するなら、その国益を考慮しなければならないというのが現実だ。(アンドレイ・コルトゥノフ、ロシア国際問題評議会研究員)

第2次世界大戦から1991年の冷戦終結まであった米国の覇権体制は、機能不全に陥っている。第2次トランプ政権発足後、民主主義や人権の擁護、国際的な法規制も含めて、あらゆることを米国が自ら破壊し始めた。では中国やロシアが、どこまで世界の覇権体制を目指すのだろうか。ロシアのように、武力だけで覇権を得ることはできない。中国のように、市場を開放せずに生産だけで経済覇権を握ることもできないだろう。やはり世界は、あらゆる形態のナショナリズムに対抗するような、新たな国際主義を必要としている。(マイケル・ハート、米デューク大教授)

・・・中国もロシアも、膨張する帝国を志向しているのではなく、台湾やウクライナを取り戻す、という考え方なのだろう。とはいえ、目的達成のため、暴力を行使するのは言語道断である。一方で、国際秩序の安定に主導的な役割を果たすというアメリカの意欲は弱まりつつある。いやでも「パックス・アメリカーナ」の終わりを感じるところだ。他国の都合などお構いなしに大国が好き勝手に振る舞う時代が来ているとすれば、これに対抗するため、いかに非大国の間で連携するかが外交的課題になるのだろう。

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