伝える、それは役者になること
人に何かを効果的に伝えるためには、自分は役者になる、と割り切ることも必要だ。テレビ東京「WBS(ワールドビジネスサテライト)」のキャスター・豊島晋作氏の新刊『「伝え方」の本質』(日経BP社)から、以下にメモする。
誤解を恐れずに言うと、メッセージを効果的に伝えるためには、究極的には「演じる」ことが必要です。大勢の人に対して何かを伝える場面では特にそうです。つまり、多くの聞き手を前に、身ぶり手ぶりを使い、はっきりと話し、十分な間を取り、壇上を動き回るなど、「伝えるのが上手な人」を演じなければならないということです。
もちろん、「演じる」と言っても、それは「偽りの振る舞い」をすることではありません。大切なのは、あなたが本当にそう思っているか、伝えたい中身に自信を持っているか、そして誠実であるかどうかです。
そもそも、私たちの社会はある種の「演劇」です。人は常に、そのときの状況や立場で、社会的に期待される振る舞いをしています。社会や組織の中で与えられた役割を演じているのです。であれば、あなたが「伝える人」の役割を果たすために演じることは当然だといえます。
かくいう私も、本当は「根暗」で、前日の失敗を2時間ごとに思い出してはため息をつくようなネガティブなタイプの人間です。しかし、WBSのスタジオでは、スーツをきちんと着て姿勢を正し、あたかも〝物事が万事うまくいっている〟ように振る舞いながら、ニュースキャスターという役割を演じています。
「伝える責任」が大きくなればなるほど、「自分はメッセージを伝えることができる人を演じるのだ」と、心の中で割り切らなくてはなりません。会場は「劇場」であり、プレゼンの場は「舞台」だと考え、自分は「役者になる」と決めるのです。
・・・以下、豊島氏は「伝える」ための具体的な演技として「視線」「手」「歩いて」などで伝える方法を提示している。
内容のいい話でも、単に話すだけで人に十分伝わるかどうかは疑問。効果的に人に伝えるためには、やはりある程度の演出も必要なのは間違いない。
それとは別に、豊島氏が自身を「根暗」とか言ってるのは、ちょっと意外だった。何しろテレビでは嫌味なくらい颯爽としている(笑)人だなあと思っていたので。そこは意識してキャスターを演じているわけだな。
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