森永卓郎の「予言」
先日亡くなった森永卓郎の本は、まだまだ出るみたい。『この国でそれでも生きていく人たちへ』(講談社+α新書)は卓郎と康平、経済アナリスト父子の共著。最初、対談本かと思ったが、それそれの書く文章を代わりばんこに読む章立てとなっている。以下に、森永卓郎が株について述べている部分をメモする。
現在、日経平均はバブル期を超えて史上最高値を更新している。株が割安でないのは一目瞭然だ。
いま我々が直面しているのは、人類史上最大のバブルであり、バブルである以上、必ずそのバブルははじける。その大暴落の結果、世界は大恐慌時代を迎えるだろう。「大恐慌」が発生した場合に何が起こるか。非常に長期にわたり、途轍もない値下がりが続く。1929年10月24日の「暗黒の木曜日」から世界大恐慌が始まった。最終的にダウ平均が底値をつけたのは、それから約3年後の1932年だった。最高値から89パーセントもの下落だった。ちなみに、日本のバブル崩壊も、大恐慌レベルの長期停滞をもたらした。日経平均株価は1989年の年末に史上最高値をつけた後、年明けから下落相場に入り、約18年かけて83パーセントも下落している。つまり、「大恐慌」が起きると、株価は8割以上も下落し、約20年もの長期低迷を迎えるということだ。
私が必死に訴えているのは、このことだ。これから20年以上にもわたり、株価が現在の4分の1、5分の1に下落する時代がやってくる。だから早く逃げろと言っているわけだ。
これから来る史上最大の暴落の後、株価は二度と回復しない可能性がある。資本主義が終わりを迎えるからだ。
マルクスは資本主義が限界を迎える理由として、次の四つの要因をあげている。一つ目は「許容できないほどの格差」だ。二つ目は「地球環境破壊」だ。三つ目は「少子化」だ。四つ目は「ブルシットジョブの蔓延」だ。現在の世界経済を見れば、この四つがいずれも発現しているのは一目瞭然だ。いまの資本主義経済がきわめて近い将来に崩壊すると私は確信している。
・・・とりあえず株については、PERという基本指標(森永さんも知らないはずはないんだが)があって、株価水準がバブル期と同じでもPER面から割高とはいえないというのが一般的な評価。なので今の株価はバブルだという前提が間違っているから、いずれバブルが崩壊して資本主義も終わるというのも、妄想に近い。森永さんは、自分が株を売っちゃったので、何も気にすることなく、「これから大暴落する」とか言ってるようにしか見えないな。
でも、ほぼ同年齢の自分が森永さんの意見に感じるのは、90年代バブル崩壊の深いトラウマ。自分の心の片隅にも、史上最高値を付けた株価が、また長期低迷することはないのだろうかという恐れはある。
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