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2024年11月 3日 (日)

三島由紀夫と赤塚不二夫

「それってあなたの感想ですよね」論破の功罪』(物江潤・著、新潮新書)を読んでいたら、三島由紀夫は、赤塚不二夫のマンガのファンだったという話が出てきた。以下の三島の言葉は、同書からの孫引き。

いつのころからか、私は自分の小学生の娘や息子と、少年週刊誌を奪い合って読むようになった。「もーれつア太郎」は毎号欠かしたことがなく、私は猫のニャロメと毛虫のケムンパスと奇怪な生物ベシのファンである。このナンセンスは徹底的で、かつて時代物劇画に私が求めていた破壊主義と共通する点がある。私だって面白いのだから、今の若者もこういうものを面白がるのもムリはない。

・・・三島由紀夫が、ちばてつや「あしたのジョー」の愛読者であったことは有名だと思うが、赤塚不二夫「もーれつア太郎」も愛好していたというのは初めて知った。「もーれつア太郎」というと、自分にはアニメの印象が強いかも。主題歌の「こらえて生きるも男なら~売られたケンカを買うのも男~」というフレーズは、子供心にもなるほどなあ~と感じるものがあった。何にしても大昔の話だが、自分は子供の頃、父親からは「マンガばかり読んでるとバカになる」と言われたものだ。でも、三島みたいな大文学者がマンガを読んで面白がっていたわけだから、やっぱりマンガの力は偉大だと思う。

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