藤井聡太、20歳の将棋名人誕生!
将棋の藤井聡太棋士が最年少の20歳で名人となったことを受けて、21歳名人の記録保持者である谷川浩司17世名人は、次のように述べた。「40年前の言葉をもう一度使わせていただくと、中原誠16世名人からお預かりした最年少名人の記録を、無事、藤井新名人にお渡しできた、という心境です」。
40年前の1983年、谷川が名人を奪取した相手は加藤一二三(現「ひふみん」笑)。その前年、加藤は中原誠を破って悲願の名人位に就いていたが、結果的には一年でその座を明け渡した。谷川は名人位が初タイトルで、まさに「光速」というか、名人一直線の道のりだった。中原の24歳名人の記録を更新した21歳の谷川名人は、「一年間、名人位を預からせてもらいます」と語った。この辺りが、今回のコメントに反映されているのかと。
谷川は翌年、名人位の防衛に成功。この時は「弱い名人から並みの名人になれました」というセリフを残している。そして次の年は、中原が名人戦の舞台に3年ぶり登場。谷川が敗北して中原の名人復位が実現した、という流れ。なので、もし中原が加藤に敗れていなかったら、つまり谷川の相手が中原だったら、21歳名人は生まれていただろうか、などとちょっと思ったりする。
でもとにかく40年間も破られなかった記録なので、それはそれで凄い。当時の名人位の重みは格別だった。今は竜王と名人は同格らしい(賞金の額という身も蓋もない話)ので、名人戦の方はとりあえず「伝統のある」とか形容されているが、オールドファンから見ればやっぱり将棋は名人だよな、竜王は十段(前身の棋戦)なんだから、とか思ったりする。
とにかく最年少名人、そして七冠を達成して、次は八冠というのは、もはや無敵の藤井君の既定路線としか思えない。まさに異次元の天才。全くもって「異次元」という言葉は、藤井君のためにある。
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