「岸見哲学」の幸福論
大ベストセラー『嫌われる勇気』の著者、岸見一郎先生の新刊、『これからの哲学入門 未来を捨てて生きよ』(幻冬舎)から以下にメモする。
生きる目標は何か。それは端的にいえば、幸福であることです。
どんな時に仕事をしていて楽しく感じられるのかといえば、自分が仕事によって他者に貢献していると思える時です。
他者に貢献していると思えればこそ、生きがいを感じることができます。人は仕事をするために働いているのではなく、生きるために働くというのは、仕事をすることで生きがいを感じられるということであり、生きがいを感じられることができればこそ幸福に生きることができるのです。
どんな時に人は自分に価値があると思えるかといえば、自分が何らかの仕方で他者に貢献していると感じられる時です。ただし、仕事をすることによってしか貢献できないわけではありません。
子どもがただ生きているだけでまわりの人に幸福を与えられるように、私たちもまた生きていることで他者に貢献し、幸福を与えることができる。そう考えていけないわけはないのです。
人生の目標を成功ではなく幸福に据えなければなりません。人は未来に何かを達成するかどうかに関係なく、「今ここ」で幸福であることができます。このことに気づく人が増えれば、世界は大きく変わり始めるでしょう。
・・・人生の目標は成功ではなく幸福である。幸福とは他者に貢献できることである。そして貢献の仕方は仕事だけではない。生きているだけでも他者に貢献できる。すなわち生きているだけで幸福である。
ということらしいのだが、とりあえず「貢献」のレベル感は、どれくらいなのかなと思う。まあ子どもは生きているだけで人を幸福にするかもしれないが、大人はそうはいかないような。日々の生活の中で、人に貢献しているという実感を持てるかというと、自分的にはなかなか難しいという感じがします。
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