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2017年8月10日 (木)

名古屋城、石垣保全も大事と

名古屋城天守の木造復元に向けて邁進する河村たかし・名古屋市長の前に、「天守復元より石垣修繕の優先」を訴える有識者が立ちはだかる――本日付日経新聞記事からメモ。

名古屋市は9日、名古屋城天守閣の木造復元に絡む石垣整備を議論する有識者委員会(石垣部会)を開いた。

これまでの部会では、委員から市の石垣調査計画に対し、「石垣保全より木造復元を優先している」と批判が相次ぎ、2022年12月の天守閣竣工の工程を見直すべきだとの結論になった。

河村たかし市長が掲げる木造復元で目下最大のハードルになっている石垣部会。この日、市側は天守閣の周辺15ヵ所で発掘調査を、10ヵ所でボーリング調査をする計画を説明した。大きな異論は出なかったが、奈良大の千田嘉博教授が、現在進んでいる石垣の史実調査の主体を尋ね、市が「竹中工務店と一緒にやっている」と答えたところ、会議の雰囲気が一変した。

千田教授は「特別史跡の名古屋城は国民共通の財産だ。名古屋市が責任を持ってやる以外にない」と強調。佐賀大の宮武正登教授も「手が足りないから外注というのはだめだ」と苦言を呈した。市は名古屋城担当として考古学が専門の学芸員を専任1人、併任1人充てているが、日常業務も多く、木造復元に向けた調査や資料の作成は竹中工務店が多くを受け持つ。

竹中の担当者が示した資料の内容にも委員から批判が相次ぐなどし、この日は用意していた議題を全部こなせずに時間切れ。今後の議論になお火種を残す格好となった。

・・・千田教授といえば、お城好きにはお馴染みの先生。そのお方の意見を、あだやおろそかにはできますまい。

しかし、お城は基本的に戦いのためのものであり、天守など建物の内部は殺風景そのもの。現在進行中の本丸御殿の復元は、建築物として見所があるから良いと思うけど、天守はわざわざ木造復元する程の価値があるのかどうか疑問。

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