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2015年1月30日 (金)

日本株は20年上昇する。のか。

日本株の強気相場は「Just Beginning」、始まったばかりだというのは、ピーター・タスカ氏。90年代、その市場分析、批評が関係者の注目を集め続けたタスカ氏が日本株に強気な訳は――雑誌「フォーブス」日本版3月号のインタビュー記事からメモする。

なぜ、私ははじまりだと思っているのか。それは日本株の長期トレンドを見ると明らかだからです。日本の株式市場は、70~90年にかけて20年間の上昇期を経て、20年以上の下降線を辿っています。こうした事態は、“行き過ぎ”です。
今後、日本株市場は20年タームで“上げ相場”になる可能性があると思います。

いま、世界経済の一番のポイントは、「脱デフレ」です。
最も注目しているのは、「脱デフレ」が「脱インフレ」のミラーイメージである――ということです。
「脱インフレ」が始まったのは70年代後半。
70年代のイギリスは、インフレが大きな構造的問題で、当時のインフレ率は15~18%。そんななか、「インフレ抑制が世界的な問題だ」という世界的なコンセンサスができたことで、無気力だったイギリス政府も立ち向かわざるをえなくなり、結果的に世界中の株式市場で最も上昇したという経緯があります。
同じように「脱デフレ」で一番深刻な国はどこか――。それは日本です。ミラーイメージをそのまま引用すれば、世界が「脱デフレ」でコンセンサスができれば、一番恩恵を受けるのは、日本になるでしょう。今後、日本の投資環境は非常によくなる可能性があるのです。

日本株市場は、大相場心理により、悲観的な心理から変わろうとしているのは確か。“20年間の大循環”が、どこまでいくかわからないですが、少なくとも悲観論から脱却することは確かだと思います。

・・・ピーター・タスカも意外と、「相場的に」考える人だなという感じ。上がれば下がる、下がれば上がるのが相場。その基本要素はトレンドとサイクル。2012年末から日本株のトレンドが大きく変わったのは明らかだが、次も20年のサイクルでトレンドが大きく変わるかというと、今のところ半信半疑、というか9割方疑わしいけど。

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