「一発屋」という「自意識」
11月3日夜、お笑い芸人ヒロシのライブを観た(新宿シアターモリエール)。何でも単独ライブは8年ぶりとか。タイトルが「泥水」というのも、自虐ネタで一世を風靡したヒロシらしい。内容は若手芸人数人を従えたコント、独り芝居のコント、ヒロシの生い立ちからホスト時代~芸人時代の映像、ヒロシの家族(両親、弟)のコメント紹介等々で構成された、およそ一時間半のステージ。もちろん「ヒロシです」も最後にキメた。
今回のライブでは「一発屋」という言葉を核にネタが作られていた感じだが、ヒロシに「一発屋」という「自意識」は持ってもらいたくない気がする。これも、単に業界的に「一発屋」というレッテルを貼られて、それを自虐ネタよろしく受け入れているだけなのかも知れないが。
「一発屋」という言葉から自分が思い浮かべるのは、例えば「ゲッツ!」「フォ~!」「グー!」「間違いない」「そんなのカンケーねぇ」「ワイルドだろぉ」等々、いわゆる「一発ギャグ」的フレーズで売れた芸人たちのイメージ。
それに比べると「ヒロシです」は、一つの芸として成立しているよな、と思う。
「ヒロシです。鶴は千年、亀は万年、ヒロシは2年」(笑)
「ヒロシです」のスタイルはシンプルかつ完成されていて、しかもヒロシ的感性抜きには成立しない芸だろうから、これはこのままヒロシの看板芸として、ず~っとやり続けていけばいいのだと思われる。
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