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2013年1月 8日 (火)

マグロ1匹1億5千万円!

去る5日、築地市場の初セリで、青森県大間産のクロマグロが1匹1億5540万円の史上最高値を付けた。過熱する初セリに関係者も困惑気味らしい。本日付日経新聞の商品市場面の記事からメモする。

マグロをセリに出した美吉丸水産の竹内薫社長。70万円が1匹でなくキロ単価と聞くと「目が飛び出るほど驚いた」という。
今季の漁が始まった昨年夏以降、大間産のマグロの最高値は昨年末の2万円台半ば。大間漁協の伊藤幸弘販売課長は「最初はキロ7万円の間違いだと思った。70万円は魚の値段じゃない」とあきれ気味だ。

落札したのは昨年に続いて「すしざんまい」を運営する喜代村(東京・中央)。落札額に基づくと1貫あたりの原価は2万~3万円、外食店の一般的な原価率3割を当てはめれば販売価格は6万~10万円が妥当だが、同店では128円からと定価で提供した。

マグロ1匹の収支としては大赤字だが「マスコミでの露出を広告宣伝費に換算すれば数億円以上」と電通総研の四元正弘研究主席。5649万円を投じて初セリで最高値のマグロを落札した2012年9月期の売上高は192億円で前の期比26%増。新規出店を除いても年商を30億円前後押し上げる主因になった。大手回転ずしの広告宣伝費は売上高の2~3%。喜代村がマグロ1匹に1億円以上をかけても元は取れる。

個々の経済合理性に従って望む人がいる限り、価格が上がるのはセリの宿命。しかし近年の初セリでのマグロ高騰に関係者の多くが違和感を覚えるのも事実だ。

近年、喜代村と最高値を競り合ってきた銀座の高級すし店は今年、早々にセリを降り、最後まで競った香港資本のすしチェーンも来年は撤退する方針だ。一線を越えた感から当事者たちにもしらけたムードが漂い始めた〝マグロ狂想曲〟。もしかすると今年が見納めになるかもしれない。

・・・絵画とか美術品ならまだ分かるけど、マグロに1億5000万円は、やりすぎ!としか言いようがないな。

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