2009年12月26日 (土)

映画「キャピタリズム」

マイケル・ムーア監督の最新作「キャピタリズム マネーは踊る」を観た。このドキュメンタリー映画は結構情報量が多くて、自分的には消化不良の部分もあるけど、とりあえず印象の雑記。

かつてアメリカの資本主義は、人々が豊かになる原動力だった。しかし今では貧富の差を拡大させる原動力だ。リーマン・ブラザーズ倒産が引き起こした金融危機への対策として、7000億ドルという巨額の公的資金が用意されて金融機関は救われたが、庶民は危機が招いた不況のため失業したり、住宅ローンが払えなくなって差し押さえられた家から追い出されたりする、という状況は続いている。

シティ・グループのレポートは、今やアメリカは、1%の富裕層の富が、95%の庶民の富の合計を上回り、これはもはや民主主義社会ではない、という認識を示している。しかし95%以上の人が投票権を行使すれば、社会は変えることができるはずだ。

だが、今回の危機に対応する金融機関救済法案は、下院で一度否決された後、NY株の暴落と政治工作を経て、結局は可決されることになった。政策当局には多数のウォール街関係者が入り込んでいたので、彼らの意向が強く反映されたと見てよいだろう。

かつてルーズベルト大統領が語った理想の社会は、いまだ実現されていない。今の資本主義の不当性に対して、我々は団結して闘っていくしかない。

・・・この映画が訴えているのは資本主義の悪と民主主義の回復、というか、まずは正義を実現せよ、ということかな。

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2009年12月12日 (土)

「カティンの森」事件

アンジェイ・ワイダ監督の映画「カティンの森」を観た。

う~む、やっぱり何の救いも無い映画だった。(しばし絶句)

購入したプログラムを見ながら、「カティンの森」事件について記す。

第二次世界大戦下、場所はソ連領内のカティンで1943年春、当地を占領していたナチス・ドイツが森の中に埋められた大量のポーランド将兵の遺体を発見。その数およそ4,000人。ドイツはソ連が行った捕虜虐殺であると発表したが、ソ連は否定。カティン奪回後は、逆にドイツの犯行であると主張した。戦後、ソ連の衛星国となったポーランドでは、「カティン」を語ることはタブーとなった。長い年月が過ぎて冷戦終了後の1990年、ようやくソ連は自国の犯行であることを認め、ゴルバチョフ大統領が謝罪。1992年にはロシアのエリツィン大統領が、スターリンの命令によって行われたことを言明した。

明らかとなった事実。1939年9月、ドイツに続きポーランドに侵攻したソ連は、翌1940年4-5月に、捕虜とした将校1万人以上を殺害して、遺体をカティン他3ヶ所に埋めた。

終戦直後のニュルンベルク裁判でも、カティン問題への責任追及は行われないまま終わったという。勝者の犯罪は裁かれることは無く、罰を受ける者は誰もいなかった。

映画の最後に、その虐殺再現場面が置かれる訳だが、次から次へ処刑というか殺害を機械的に「処理」していく無慈悲な有り様は、人間がどこまで残虐になれるのかという一例を示している。この事件は、スターリンという、猜疑心の強い粛清マニアにも思える男が最高権力者の地位にいたために起きた、のだろうか。確固とした理由も乏しいまま、組織的な大量殺人が行われたと見えるだけに、得体の知れない恐怖感を抱かせる。

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2009年12月 6日 (日)

トラ・トラ・トラや!

日本海軍の真珠湾攻撃を描く映画「トラ・トラ・トラ!」から学ぶ、リスク情報をトップに伝えることの重要性。日経新聞11月30日付コラム記事「リーガル映画館」(中島茂・弁護士)からメモ。

ハワイの真珠湾に対する奇襲は1941年12月7日早朝(米国時間)に始まったが、様々な予兆があった。

早朝、米軍の1隻の駆逐艦から本部に「真珠湾の入り口で敵潜水艦を発見、攻撃を行った」との報告が入ってくる。本部の担当者は直ちに上官に報告するが、上官は「見誤りも多いからな。警告を出すのは確認してからでいい」と司令官に伝達しない。

1人のレーダー担当者は真珠湾に向かってくる無数の飛行機を発見。情報センターに「北方から大編隊が接近中」と報告する。それこそ日本軍の攻撃隊だったのだが、センターの上官は「それは心配ない」と取り合わない。偶然、同じ時刻に米軍の爆撃機が本土から飛来する予定があり、友軍と勘違いしたのだった。

結局、米軍は奇襲にまったく気付かず、真珠湾に停泊中の艦隊は大打撃を被ってしまう。こうした事態を避けるためには、兆しを示す情報について、現場は重要か否かの判断を加えることなく、未確認であっても直ちにトップに伝える仕組みが必要だ。

・・・映画の中で空襲が始まった後にも、潜水艦の件の担当者と上官のシーンがある。本部に駆けつけた上官。事務所の窓の外には炎と煙に包まれる真珠湾。呆然とする上官に向かって、担当者は「確認したいと言いましたね。見てください!これで確認できたでしょう!」と言い放つ。(昔テレビで見た吹き替えで、そんな感じのセリフでした)

ハワイの中で現場と管理の意思疎通に齟齬があったことに加えて、ハワイとワシントンの間でも情報を共有する意識に距離があったことが、映画には描かれている。組織内、組織間のコミュニケーションの問題は今も昔も、戦時でも平時でも、アメリカだろうが日本だろうが、変わらないと思える。

(真珠湾に突入した小型潜水艦のことは、今夜のNHK番組でやってた。日本海軍は戦争の始めから「特別攻撃隊」を作って、作戦後は彼らを「軍神」として祭り上げたという事で、海軍も相当罪深いよ)

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2009年8月23日 (日)

映画「バラキ」(DVD)

マフィア映画「バラキ」のDVDが新たにリマスター版で登場。

自分にとってマフィア映画といえば、少年の頃にほぼリアルタイムで見た70年代前半の「ゴッドファーザー」「バラキ」「コーザ・ノストラ」3作品に尽きる。このうち「ゴッドファーザー」はフィクションだが、あとの2作は実録物で、特に「バラキ」はマフィアの歴史の映像化として価値があると思う。しかも今回の新商品には、日本語吹き替え音声が収録されているのだが、それが何と当時のテレビ「土曜映画劇場」放映時のもの(ほぼ完全版)なのだ。個人的にも「バラキ」は映画館でなくテレビで見たので、「良く残ってたな~」と結構感慨モノなのである。ビデオの無い時代、テレビの映画劇場全盛(毎日夜9時どこかの局でやってたって感じ)の頃には、洋画の吹き替えでは主な役者に特定の声優さんが当てられていて、その一人がチャールズ・ブロンソンの声=大塚周夫。この映画でもバラキを演じるブロンソンの声は大塚さん。大ボスのジェノベーゼ(リノ・バンチュラ)の声は森山周一郎。森山さんの代表作はジャン・ギャバンか。いずれにしても渋い。この他にも羽佐間道夫、小林清志など名前に覚えのある声優さんが集結して、それぞれの特徴ある声で「男の世界」が繰り広げられているので、マフィア映画ファンならば買っておいて損はない。

マフィアという犯罪組織の歴史は、たぶんバラキの告白によって明らかになった部分も多いと思うのだが、その最も重要な時期は1931年の4月から9月にかけての半年間だろう。マッセリア射殺による内部抗争(カステラマレーゼ戦争)の終結、そしてその勝者であったマランツァーノを殺害してマフィア組織を近代化したルチアーノ。「バラキ」ではこの経緯が割とじっくり描かれている。(この辺は、「コーザ・ノストラ」では開巻5分程であっさり終わってしまう。加えて全体的に地味なストーリー展開なので、何というか、マフィア映画としては正直物足りないのだよな。でも、この映画のジャン・マリア・ボロンテ演じるルチアーノは実にハマリ役。)

「バラキ」のバイオレンス・シーンで強烈なのは、アナスタジアが床屋で射殺される場面だろう。血で赤く染まるシーツ、最後に止めの一発、マフィアの容赦ない仕打ちに恐怖を通り越して呆気にとられるばかりだ。
もうひとつ、ボスの女に手を出した男の末路もまさに「ぎゃあああ~」って感じでしたよ。

マフィアは自分たちの目的を達成するためには、暴力という手段も積極的に採用する極端な集団だ。しかしながらマフィア、ナチス、新選組など「極端な集団」は、その極端さゆえに人間の集団の本質を見せてくれるような気がする・・・ということで、この危険な男たちに関心を寄せてしまうワタシであった。

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2009年8月20日 (木)

「意志の勝利」(シアターN渋谷)

先週土曜日(8/15付)日経新聞の一面コラムを読んで「あれっ」と思った。映画「意志の勝利」が東京で公開中、と書かれていたからだ。丁度一年前にDVD(英語字幕)を購入して(時価4000円弱)観ちゃったよ、「意志の勝利」。だって何時やるか分かんないんだもん。最近では神戸、金沢で上映されたみたいだけど。一年後に東京で上映すると分かっていたらDVDは買わなかったのになあ。などとアホなことを思いつつ、とりあえず日本語字幕を見ようかと、昨夜、上映館である渋谷のシアターNに足を運んだ。

水曜日は当館のサービスデー、入場料1,000円ということもあるだろうけど、夜9時10分からのレイトショーでも100席程度の小さなハコは満席状態だった。

で、基本的には良く出来た記録映画だなという感想は変わらない。しかしながら、暗いハコの中で人々の拍手や歓呼の声に包まれながら画面を見ていると、何か自分もちょっと右手を真っ直ぐ上げたくなってくるんだな、これが(苦笑)。明るい部屋の中でDVDを見るのとは、気持ちに働きかける力が違うなと。なるほどこれぞ「プロパガンダ」映画というのか、当時のドイツ人に訴えかけた力をいくばくかは理解できたような。まさに歴史的な熱気と高揚を見事にパッケージした作品であると、強く感じた。

やはり、日本語字幕で演説内容の意味がすぐ分かるのは良い。ヒトラーはじめナチ党幹部面々のどのような言葉に、拍手と歓声、ジークハイルの合唱など人々が反応しているかが了解できる。

当時のヒトラーはまさしく救世主として、ドイツの人々に受け入れられていたことが伝わってくる。これを今の時点から、邪悪なファシズムに人々が陶酔していたと見るのは、おそらく適当ではない。第一次大戦の敗戦国であるドイツを惨めな状態から立ち直らせた実績が、ヒトラーにはあった。いわば国家的なコンプレックスを解消してくれたリーダーに、人々は熱狂した。

そういうリーダーが求められるのは、今の日本でも変わらない。もちろん今の与野党党首が、国家的コンプレックスを解消してくれるリーダーになれるとは思わない。例えば、アメリカと対等の外交を実行してみせるリーダーが現れれば、人々は圧倒的に支持するだろう。その場合、過剰な期待が社会の進む方向を誤らせる危うさも当然のように孕むだろうから、同時に日本の民主主義の成熟度があらためて試されるだろうとは思うが。

それにしてもなぜ今「意志の勝利」なのか。かつて世界大恐慌の10年後に世界大戦が勃発した。昨今の金融・経済危機の中で、グローバル秩序としての「帝国」から「新・帝国主義」への変化が語られたりすることも背景にあるかも知れない。1930年代を振り返ることで、そこから何かしら教訓を得ようということだろうか。

しかしながら世の中の動きは速い。もうすぐ「リーマン・ショック」から一年になろうとしている。あらためていろいろなことが言われるのだろうが、あれだけ大騒ぎした金融危機も既に過去の出来事になりつつある気配がする。すべては移ろいゆく。そして肝心なことは放ったらかしのままになっている。ような気がしちゃうんだよね、何か。

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2009年4月15日 (水)

映画「レッドクリフPartⅡ」

先日、「レッドクリフPartⅡ」を観てきた。三国志オンチのワタシは、前作と同様、日本語吹き替え版での鑑賞。

決戦が始まるまでは少し長いかなと感じたが、戦いが始まってからはもう炎、炎、炎の中の戦闘スペクタクルがふんだんに盛り込まれて、一気呵成にクライマックスまで進んでいく。こいつ死んじゃうんだろうな~と思ってるとやっぱり死んじゃったりする(苦笑)とか、最後に主要登場人物が一同に会して対決するとか、いかにも映画らしい展開も用意されている。しかし人物描写という点では、二人のヒロインが前半と後半に、それぞれの使命と覚悟を胸に秘めて一人で敵陣に乗り込んだりするものだから、今回は周瑜と孔明の印象がやや薄いような気がしないでもない。とりあえず、カッコイイ人であるトニー・レオンと金城武がキスでもしそうなくらい接近して言葉を交わすから、「男の友情」の絵にはなっているんだけどねえ。

まあ何というのか、感動したとか傑作だとか言うよりは、映画を観たなあ~、言い足すと映画館の大スクリーンで観るべき映画を観たなあ~って感じではあった。

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2009年3月30日 (月)

映画「ワルキューレ」

ヒトラー暗殺未遂事件を描いた映画「ワルキューレ」を観た。昨秋、予告編を見た時には、有名な事件の本格的な映画化という印象から期待感もかなり高まると共に、トム・クルーズ主演のハリウッド映画ということで、どこまで脚色が入るものか少々懸念めいた思いも抱いていたが、実際見てみるとかなりマジメな作り方になっていて、その辺はやや意外というか安心したというか。

この事件の映画というと、自分はソ連映画「ヨーロッパの解放」の中で映像化されたものしか観たことがない。独ソ戦を「再現」したこの映画は、自分には基本的な参照資料となっていて、ナチスドイツ関係の映画(最近では「ヒトラー最期の12日間」)が公開されると、まず比較対照する作品だ。「解放」(DVD全3巻のⅡ・大包囲撃滅作戦)では、全篇130分のうち後半の30分で1944年7月20日当日の事件を再現。主要な戦闘場面よりも見所になっていると思う。今回の「ワルキューレ」は、暗殺実行者のシュタウフェンベルク大佐に焦点を当てながら、周辺人物も含めて、より詳細に事件の経緯を描き出している。暗殺失敗という結末は史実として分かっている観客にも、反乱者たちの緊張が同時進行的に伝わってくる仕上がりだ。

それにしても「ヒトラー最期の12日間」に続き、今回のゲッベルスも何か違うな~って感じ。インテリっぽくなきゃダメだよ。やっぱり「解放」のゲッベルスさんがベストだな。

最初の方のアフリカ戦線シーンにドイツ4号戦車が置いてあって、本物みたいに見えるんだけど、既存戦車の改造らしい(こちらを参照)。確かに本物よりキャタピラが幅広になってるけど、全体的によく出来てる。

終わり近くの裁判シーンでは、映画「白バラの祈り」でも登場した人物、フライスラー裁判長が例によって強い口調で被告を責め立てていました。

「白バラ」抵抗運動の学生たちも、「7月20日事件」のクーデター首謀者たちも、愛国的な信念から行動を起こしたものの不運にも失敗し、新しいドイツを見ることなく命を奪われた。その無念と絶望の深さは、我々の想像などはるかに及ばないものだろう。

この暗殺・クーデターが成功していたら、当然ヨーロッパの戦争終結は早まり、日本の戦争遂行意欲にも影響を与えたに違いない。もしかすると、日本に原爆が落ちることもなかったのではないかと考えると、この事件に対して無関心ではいられない。

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2009年2月23日 (月)

怪獣映画のトラウマ

P1020588_4 先日、「ガメラ対ギャオス」をスクリーンで見た。場所は京橋の東京国立近代美術館フィルムセンター。企画プログラム「怪獣・SF映画特集」の中の一本である(上映は終了)。この作品を見たのは40年ぶりだが、やはり怪獣は大画面で見るのが良い。出現シーンは結構どきどきするね。(子供かいな)

しかしギャオスは怖い怪獣である。何しろ人を食べる。考えてみれば、大概の怪獣は街の破壊を行うものだが、人を食べるという設定は稀なのだ。怪獣が人命を奪うのは、大いなる破壊の結果であるのが通常なので、食べるという余りにも直截的な形で人間に危害を加える怪獣はむしろ例外的。そしてその直截的な恐怖を与える怪獣が大映のギャオスであり、東宝のガイラなのだ。

子供の頃、丁度怪獣映画を見始めた時期に「サンダ対ガイラ」「ガメラ対ギャオス」に出会ってしまった。おかげで、ギャオスとガイラはトラウマに。特にガイラ。まだしもギャオスはカッコイイと言えるけど、ガイラはもう怖えーとしか言いようがない。子供の頃の記憶。場所はビアガーデンだろうか(もちろん親と一緒)、暮れなずむ夕方、山の向こうからガイラがやってくるような気がして、ひどく落ち着かなくなってしまった。あれはお話だと分かっているのに、それでもガイラが現れるような気がしてしまう、あれは不思議な心持ちだった。もう一つ、人食い怪獣ではないトラウマがある。それはサソリ。「ガメラ対バルゴン」の話の初めの方で、人がサソリに刺されて苦しみ悶える場面がある。これがまた怖かった。日本にサソリがいなくて良かったと心から思ったものだ。

今回のフィルムセンターの企画では、東宝、大映、松竹、日活などの製作した昭和の怪獣・SF映画44本が上映された。そのプログラムの中には「サンダ対ガイラ」も「ガメラ対バルゴン」も入っていたけど、また見てみよう・・・という気にはならなかったな。(苦笑)
とりあえずガメラシリーズのベストワン、怪獣映画というジャンル全体で見ても五本の指に入る傑作であろう「ガメラ対ギャオス」をスクリーンで見て満足いたしました。

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2008年11月14日 (金)

「三国志」と「ヒトラー」と

って、何のこっちゃだが、映画「レッドクリフ」を観に行ったら、ヒトラー暗殺未遂事件を描く映画の予告編を見せられて「へえ~」って感じだった、そんなようなことです。三国志とヒトラーとの間に何か関係があるはず無いよね。(苦笑)

そもそも自慢じゃないが「三国志」オンチだ。魏と呉と蜀の時代で、孔明という軍師がいて・・・もう後は知らない。(汗)
しかし「レッドクリフ」、これだけ宣伝している話題の大作であるし、とりあえず見ておけば勉強にもなるだろうとシネコンに足を運んだ。何しろ「三国志」オンチですから、目指すは日本語吹き替え版。(苦笑)
観ている時も、「これはシューユ、これはソウソウ、これはリュービ、チョーウン、カンウ、チョーヒ・・・」と心の中で確かめながら人物を追う。(汗)
映画のかなりの部分は戦の場面で、もちろん馬も走り回るし、とにかく鎧を着けた人がたくさん出てきて、基本的に槍を使うチャンバラというのか、突いたり殴ったりで血の雨が降るというような、いやもう激しい程にダイナミックです。

さて、ヒトラー暗殺未遂事件の映画のタイトルは「ワルキューレ」。この事件の作戦名ですね。主演はトム・クルーズ。暗殺実行者のシュタウフェンベルク大佐を演じる。ネットで少し調べてみると、年末に全米公開、来年のアカデミー賞レースに参加するらしい。

この事件が映画化されることには興味を持つけど、それがトム・クルーズのハリウッド映画というのはビミョーな感じもする。しかしナチス関連では最近、「ヒトラー最期の12日間」「白バラの祈り」(いずれもドイツ映画)も観たので、この作品も観るだろうな。

「レッドクリフ」パートⅡの公開は来年春、「ワルキューレ」もその頃までには観れるのだろう。どちらの作品にもいちおう期待しておきませう。

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2008年8月23日 (土)

映画「意志の勝利」(DVD)

先日、勤め先の近くにある東京国立近代美術館フィルムセンターの前を通ったら、現在上映中のヨーロッパ映画特集(9月28日まで)の作品とスケジュールが掲示されていて、「禁じられた遊び」「第三の男」などの名作と共に、レニ・リーフェンシュタールの「民族の祭典」「美の祭典」もプログラムされているのが目に付いた。「オリンピア」2部作――例のベルリン・オリンピックの記録映画である。

で、レニ・リーフェンシュタールといえば、もろナチス映画があったっけという感じで、思い出したのが「意志の勝利」。ナチスのプロパガンダ映画とされてドイツでは上映禁止という、いわくつきの作品だけど、「オリンピア」よりはこっちを見たいなという気持ちになった。でも、これからいつどこで上映するかなんて分からない。日本でもなぜか商品化されてない作品だが、気になりだすと気になり続けるもので、結局3,965円也を払う決心をして、アマゾンからアメリカ版DVDを取り寄せたのだった。

内容は、1934年9月ニュルンベルクにおけるナチス党大会の模様だが、今となっては良く出来た記録映画というほかない。プロパガンダ映画という程、あざとい演出が為されている様には見えない。変に期待したせいか、やや拍子抜けした感じ・・・。ずいぶんたくさんの撮影カメラをあちこちから回しているなあとは思ったけど、後は編集作業の腕で見せているという印象。基本的にナチスそのものが宣伝について心得ていた、自己演出力の高い組織だった、そのことをこの映画は正攻法で記録したように思われる。

ナチスが提供する様々なスペクタクル――巨大なスタジアム、その会場を埋め尽くす人々及び旗の群れ、終りが無いかの様に整然と続く行進等々。その中心にいる「主役」ヒトラー総統が、党大会の終わりに締めくくりの演説を行う。ドイツ語は演説に一番向いている言葉ではないかと思わせる、ヒトラーの声、身振り、手振り。湧き上がる喚声と熱狂。ただの人が独裁者となりおおせた、ある時代のドイツの記録として、遺しておかなければならない映画。

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