2008年7月15日 (火)

将棋棋士今昔

新聞のテレビ欄を見た時に、「内藤国雄“おゆき”」との文字が目に止まり、「むむっ」という感じがした。まさか、あの歌う将棋棋士内藤國雄が出演するのかねえと思いつつ、夜7時からのNHK「歌謡コンサート」を見たら、ホントに内藤先生が出てきて30年前の持ち歌である「おゆき」を唄ったのものだから、「先生、どうしたんですか」と何だか妙な気分にさせられた・・・(もう将棋は引退して歌手に専念ですか)。当時、歌手デビューした棋士として話題になった内藤先生、「歌と将棋とどっちが好きですか」と聞かれて、「勝ち負けが無ければ将棋の方が好きですね」と答えていたので、先生、それじゃ名人になれないよ、でもそこが好き、とか妙なファン心理を抱いていたワタシだった。

そんな自分は将棋については基本的にオールドファンで、現在の将棋界にはあんまり関心が湧かないのだけれど、何となく同じ夜10時からのNHK「プロフェッショナル」も眺めてみた。番組は、羽生善治と森内俊之のライバル対決となった今年の将棋名人戦を特集。盤上盤外の二人の表情や行動を映し出していたほか、番組スタジオで個別にインタビューする場面もあったのだが、話を聞いていると、才能や技術だけではどこかで停滞する時期が出てきて、そこから新たなステージに進むためには、やはり「人間的な成長」が必要になるのだなと、まあかなりベタな感想を持ちましたね。

羽生が若いときの驚異的な勢いを失ってきた時に、お手本にしたのが、還暦を過ぎても現役で指し続けて自分の将棋を極めようとする先輩棋士たち。という感じのナレーションが被せられる映像は、(名前は示されないけれど)中原誠、内藤國雄、加藤一二三という面々。中原や加藤、あと米長邦男も、名人戦の立会いや控え室に姿を見せていたけど、あー、やっぱり皆さん年取ったなあ。自分の若い頃の「アイドル」が老けると、自分も年を取るのはしょうがないかなと思える。(よく分からん感想)

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2007年8月26日 (日)

闘い続ける加藤九段

22日に公式戦通算1000敗を記録した将棋棋士・加藤一二三九段。本日付日経新聞1面コラム「春秋」も加藤九段について取り上げていた。

コラムは加藤九段の伝説、例えば、将棋盤に強く打ちつけすぎて駒が割れたとか、一手に7時間長考した、カトリック信者で対局場でも賛美歌を歌う、対局中に相手の後ろに回って盤面を見下ろす、などの逸話を紹介するなどした後、神武以来の天才と称された大ベテランのなお続く挑戦に期待する、と結んでいる。

あらためてデータ(8月22日時点)を見ると、加藤九段の対局数は2262局で、あの大山康晴名人の2216局を上回り堂々の第一位。50年以上の長期に亘り現役で活躍していることはもちろん、基本的に強くなければ対局数は増えないわけだから、対局数にしても敗け数にしても恐るべき記録であることは間違いない。

ちなみに加藤九段の勝ち数は1261勝で、第二位の中原誠名人の1299勝に追いつく可能性は充分にある。で、勝ち数第一位は大山名人の1433勝で、まさに稀代の勝負師、その強さは驚異的というほかない。現役A級棋士のまま世を去ったことも含めて、まさに将棋界の巨人だったとの感慨を深くする。

将棋については自分は、昔は良かったという感想しか出てこない。大山、加藤をはじめ、中原、米長、二上、内藤、有吉、桐山、大内といった棋士がA級で活躍していた頃が一番良かったな~と思うばかりである。そんなオールドファンである自分もまた、加藤九段にはいつまでも闘い続けて欲しいと願う者であります。

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2006年4月29日 (土)

将棋連盟、難しい局面

本日付日経新聞文化面に、日本将棋連盟の改革に向けた動きが伝えられている。まずは連盟の厳しい台所事情から。

日本将棋連盟の収入源である棋戦契約金は2004年度で約17億6000万円。総収入の6割強を占める。今年4月現在の現役棋士数は156人。10年前に比べて17人増えたが、契約金総額はほぼ横ばいだ。棋士には対局料・賞金のほか、月々の給料が出ていて、いずれも契約金が元手になっている。公式戦は03年に2つ減少。新聞社・通信社が主催する7タイトル戦(竜王、名人、棋聖、王位、王座、棋王、王将)を中心に、現在は12棋戦にとどまっている。公式戦の減少や既存棋戦の契約金の伸び悩みにより、連盟の財政状況は悪化している。2004年度は1億3000万円の赤字だった。

毎日新聞社と朝日新聞社の間で揺れる名人戦主催変更問題の背景にも、実はこうした構造問題が絡む。関係者によると、朝日が提示した契約金は、毎日の3億3400万円(2005年度)を上回る3億5500万円。さらに臨時棋戦の費用4000万円と普及協力金1億5000万円をそれぞれ5年、支払うという。

というようなことで、将棋連盟はプロ棋士制度の改革に着手。まず、昨年実施したプロ編入試験を今後定例化する案を審議する予定。その一方で実力主義を徹底して棋士数を抑える構想も浮上。その焦点の一つが「順位戦」(A級、B級1組及び2組、C級1組及び2組の5クラス)の改革で、昇級者・降級者の人数見直しや下位クラスの人数制限などが議論されそうだという。

・・・自分が思うに、順位戦で意味のあるのは、名人挑戦者を決めるA級のリーグ戦だけだ。その下のB級1組は定員13人の総当りでまだいいとしても、それ以下のクラスは総当りではなく10局を戦った勝敗で昇級・降級を決める。40人以上が在籍するC級2組でも、10局の勝敗で決めるのは不公平な面があると思う。順位戦はA級だけ残して後は廃止、下位クラスでは全対局数、勝ち星、勝率など条件を決めて、単純に年間の個人成績で昇級者を決めた方がいいのじゃないか。

しかし将棋のことを取り上げると、毎度同じ不満を書いてしまうのだが、今の棋士は人間的魅力が不足している。将棋界の苦境は、すべてそこに起因しているとまで言っていいと思っている。トッププロは強ければそれでいいってもんじゃないぞ、とオールド将棋ファンのワタシは思うのだ。

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2005年12月 6日 (火)

将棋界改革の妙手はあるのか

「経済界」という雑誌(12月20日号)の表紙に、なぜか米長邦雄・日本将棋連盟会長の顔写真。中にはインタビュー記事もある。で、米長会長の語る将棋界の改革を以下に。

日本将棋連盟の収益事業は、羽生善治が七冠を独占した1995年度に収入のピークを記録しました。しかしその後は減少し、2004年度には6割程度まで落ち込んだ結果、企業の当期利益に相当する正味財源増減額は1億3000万円の赤字になりました。ここ3年で2つの棋戦が廃止になり、機関誌「将棋世界」の実売部数も10年前の半分くらいまで落ち込んでいます。
黒字化には2つの方策があり、ひとつは棋士と連盟職員が危機感を共有すること。もうひとつは、不採算部門を切り離し、採算を上げている部門をさらに伸ばしていくことです。
瀬川晶司さんがプロ編入試験に合格し、マスコミも大きく取り上げてくれた経済効果は非常に大きかった。編入試験ではブログを特設、インターネットで対局中に棋譜や指し手の解説などを伝えました。これからの将棋界に重要なのは、子供のファンを増やすことと、ネットとの融合です。
将棋連盟の現在は、さまざまな面で形勢不利ではあります。が、大局観に基づいて最善手を見つけ、方策を実行するのみです。

・・・改革の妙手は見当たらず、地道に指し手を積み重ねていくのみ、か。ところで、「サラリーマンの夢実現」っぽくマスコミが伝えた瀬川さんだが、要するにかつてプロを目指していた元奨励会員の再挑戦ということで、純然たるアマとは思えないんだけど。プロを凌駕するアマといえば小池重明(故人)を思い出すが、あれはまた破滅型というか独自の個性だったな。まあ何にせよ正直、今のプロ棋士に魅力のある人は少ない。良くも悪くもスマートすぎる。時代の流れといえばそれまでだが、やはり勝負師なのだから、奇人変人とまでは言わないにしても、普通の人とはどこか違うオーラを放ってほしい。もっと単純にいえば、カッコイイと思わせてほしい(今の高段者では藤井九段、久保八段が見た目も含めてカッコイイ。彼らの将棋は、振り飛車党ではない自分にも面白い)。棋士の人物的魅力を高めなければ、将棋界の未来は暗いぞ。

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2005年1月 9日 (日)

昔の将棋界は良かったな、と

本日放映のNHKテレビ将棋は中原誠対谷川浩司。という組み合わせ、さらに解説は加藤一二三であるのを見て、結構興奮する私は将棋については既にオールドファンだな。最近の谷川は、自分の人間的な幅を広げるのに努めているような感じなのが好ましい。かつて、自分より年下の羽生世代は将棋をゲームとして捉えているが、自分は上の世代のように道として捉えたい、という意味のことを言っていたのが、小生には共感できるものがあった。40歳を超えた現在、人徳も兼ね備えた実力者として羽生世代にも睨みをきかしつつ、前進しているという印象。一方、中原ももちろん大名人、今は将棋連盟の会長でもあるのだが、どーもあの林葉直子とのかつての一件がねえ・・・ミソつけてますよねえ。ま、とにかく今日のテレビ将棋、大一番であることは間違いない(見ながら書いてる)。

最近の将棋界については、タイトル戦の結果くらいはチェックするが、高段者の将棋を実際に並べてみることは殆どない。自分が将棋に熱心だった頃、昭和50年代のA級プロ棋士は、中原、大山、二上、米長、内藤、加藤、有吉、大内、桐山、森などなど。最近、米長と内藤の対談本が出て(企画的には遅すぎたといってもよいくらい)、内藤センセイのファンである私めも読んだのだが、やっぱり面白かった。ついつい、あの頃の将棋界は良かったな~、と昔を懐かしむオジサンくさい感慨に耽るのであった。二上も最近、日経新聞の「私の履歴書」に執筆していたが、人柄の良さが感じられる連載でありました。やはり棋士は強いだけではなく、人間的魅力もないとヤダな、とオールドファンである私は思う。最近のA級棋士はその点どうなのだろう。単に自分よりも若い人々になってしまったから、なんかピンとこないのか。年少のファンから見て彼らに魅力があるのだろうか。個人的には、今NHK将棋講座の講師を務める久保八段が、軽い捌きの攻め将棋という棋風とか、見た目とかの点で良いなと思える棋士である。

中原対谷川の将棋の方は、角換わりから後手の中原が銀を繰り出す激しい将棋に(解説の加藤さん、よくしゃべるなー)。終盤、中原は飛車角取られて王様も居玉(最初の位置のまま)で裸状態。最後は谷川がスパッと飛車を切って即詰みの形となり先手勝ちで終了。谷川の充実が感じられる指し回しでありました。

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2004年12月19日 (日)

タミヤの新展開に驚く

自分は元プラモ少年である。70年代の初め、小学校高学年から中学生時代まで、田宮模型の35分の1スケールモデルシリーズが爆発的に拡大する時期に重なったことから、その洗礼を受けて戦車のプラモデル作りに明け暮れた。もちろんドイツ戦車が好きだった。サンケイから出ていた第二次世界大戦ブックスも全部とはいわないが、かなりの巻数を買い求めて一部は繰り返し読んだ。自分の最初のまともな読書経験といえば、戦記物ということになる。もちろん戦争映画も見た。やはり、戦車が大量に出てくるソ連映画「ヨーロッパの解放 第1部クルスク大戦車戦」、米映画「バルジ大作戦」が好き。クルスクとアルデンヌは戦車ファンの聖地ではないだろうか。そういう背景があるから、海外旅行も東欧やロシアに行く。いうまでもなく旧社会主義国への興味からではなく、そこが独ソ戦の戦場だったからだ。田宮模型の教育的効果は実に大きい。

今はプラモデルは全く作っていないが、それでも本屋に行けば、しばしばミリタリー関係やホビー雑誌のコーナーに立ち寄る。今年の始めには「35分の1スケールの迷宮物語」(モリナガ・ヨウ)を買って読み、笑ったり懐かしがったりした。で、今月号の月刊アーマーモデリングは、アルデンヌの戦いを特集していたので買った。そうか、昨年も夏にクルスク60周年ということで特集していたのを買ったなあ。アルデンヌも60周年なのだ。などと感慨?に耽っていると、なんとタミヤが新たに48分の1シリーズを始めて、タイガー戦車が出ているという。驚きであった。現役モデラーの方は当然既に知っていたのでしょうが、自分にとってはまさに晴天の霹靂ともいうべき事件。なぜゆえ?もう35分の1ではやることがなくなったのか?とりあえずタミヤのホームページを見て、この新シリーズに寄せられたメールをざっと読んでみる。おおむね好意的。なかには昔の他社のシリーズを思い出したというのもあって苦笑。バンダイでやってましたね。お父さんモデラーには視力が衰えたり、細かい作業が辛くなってきたので配慮を望むとか、家庭があるので価格が比較的安いのはよいとか、涙ぐましい意見もちらほら。

自分もいつかはプラモ作りを再開したいな、と少しは思うのだが、現実的にはリタイアしてから、とも思う。しかし実際に始める時に、細かい作業がしんどいというのも困るな。今から訓練し始めたほうがいいかもしれない。タミヤの48分の1シリーズが自分にとって、そのきっかけとなりますかどうか。

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