中津城に行く
先日、中津城(大分県)を訪ねた。黒田官兵衛が築城に着手、細川氏が整備した城である。
コンクリート製の模擬天守と聞いていたので、あんまり期待してなかったのだが、見た目は黒板張りで結構雰囲気出ていた。それから石垣は、昔のままということで、ここはかなり見どころのある感じ。ロケーションも、城の側を流れる川を使ってすぐ海に出れる場所であり、瀬戸内海ルートによる上方までのアクセスを確保していたということで、さすが黒田官兵衛、目の付け所が違う。
「天守閣の外観は、萩城の天守の古写真をもとにデザインされた。下見板張りをつけたことによって古風な雰囲気を醸し出している。模擬天守だが完成度は高い。」(『あやしい天守閣ベスト100城+α』イカロス出版)
城の北側の石垣には、斜めに区切られた境目の部分がある(上の写真、右下の石垣の辺り)。向かって右の部分が黒田時代の石垣、左が細川時代に後から自然石を積んだ石垣。黒田が加工石の積み上げなので、時代があべこべの感じがするのだが、黒田の石垣は、川の上流にある古代山城から運んできた石を使っているのだという。既に古代から、石を加工する技術はあったのだなと感心する。それからコンクリ天守閣は、本来建っていない場所に作られたため、石垣の境目部分の斜め方向とはチグハグな建て付けになっている。
| 固定リンク