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2023年11月23日 (木)

「ゴジラ」と「ゲゲゲ」がヒット中!?

映画「ゴジラ-1.0(マイナスワン)」も「鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎」も、最初観る気は無かったのだが、結構高い評価が目に留まり、予備知識は殆ど持たないまま、とにかく観てみることにした。

「マイナスワン」は、第1作「ゴジラ」の昭和29年よりも前の、終戦直後の時代設定。ゴジラに立ち向かうのは、元軍人や元兵士。彼らが撃滅作戦を計画、生き残った軍艦や飛行機を使って、大怪獣に戦いを挑む。

まあとりあえず7年前の「シン・ゴジラ」と比較されるんだろうけど、自分は「シン」の方が面白かった。「シン」は5、6回観たけど、「マイナスワン」は一度観れば十分の感じ。怪獣映画には下手な人間ドラマは要らない。と思う。

「ゲゲゲ」は、鬼太郎の父親の話。主人公はもう一人、兵隊帰りの会社員、その名も水木。時代設定は昭和31年で戦後ではあるが、山奥の閉鎖的な村が舞台で、既に多くの人が感じているように「犬神家の一族」みたいな印象。

こちらの内容はもう、ただただ悪夢の世界。最後に、水木が言うセリフ「何も覚えていないのに、なぜ悲しいんだ」。自分も、話がいまひとつ分からなかったのに、なぜ悲しいんだ、という気持ちになりました。(苦笑)

鬼太郎は猫娘と共に、最初と最後にちょこっと出るだけなんだが、猫娘がかわいくてスタイルもよくて、これはヤバイ、と思った。(苦笑)

声の出演者の中に、種﨑敦美さんがいる。最近、アーニャとフリーレンの声が同じ人、種﨑さんだと知った時は驚愕した。まるで違うキャラの声が同じ人。声優とは、これ程までに高い演技力が要るものなのかと、認識を改めた。この作品でも、種﨑さんは重要な役どころを演じている。大したものだなあ。

鬼太郎の父の話もまた、「マイナスワン」の設定とも言える。文化的コンテンツとして昭和(戦後)、平成、令和に渡る長い歴史を持つ「ゴジラ」と「鬼太郎」。今回、両者の新作が「マイナスワン」作品として現れたのは、たまたまなのか必然なのか。「原点」回帰ではなく、「原点以前」への回帰。これは、秩序が生まれる以前の混沌状況であるかのように、今を生き抜け、というメッセージなのだろうか。

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