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2022年8月12日 (金)

若者への不平不満は万国共通

洋の東西を問わず、若い世代に対する不平不満は万国共通のようである。本日付日経新聞掲載のフィナンシャル・タイムズ紙コラム記事(執筆者はコラムニストのピリタ・クラーク)から、以下にメモする。

働き方がコロナ禍前の通常の形に戻るに従い、筆者は甘やかされて育ち、責任感が薄く、何事にも無関心になりがちな20代の部下について、数えきれないほどの不平不満を多くの管理職の人から聞いてきた。その多くは30代後半から40代のマネジャーだ。どんな不満なのか、いくつか紹介しよう。

ある投資会社の幹部は若い従業員に、顧客が来社する時は出社しているべきだと伝えたところ、指摘はありがたいが自分はこのまま在宅勤務を続ける方がよい、という返答が返ってきて困惑したという。
別のテレビ局の幹部は若いスタッフに、本社から離れて長時間の撮影をしなければならない場合は、勤務時間を短縮してほしいと言われたという。
また、あるコンサルタントは若い部下に、顧客との会議や打ち合わせのために、海外出張をするのはもう嫌だと言われたという。そんな打ち合わせはオンラインでできると言うのだ。あるフィナンシャルアドバイザーは、重要なオンラインで開かれた社内会議に参加はしたが、自分の顔を映し出すカメラをオフにしたまま、一言も発言しない若い世代に腹を立てていた。

これらは単に聞いた話にすぎない。世の中には「若い世代は甘い連中が多い」という根拠のない思い込みが結構ある。ただ、最近、若者に対する不満があまりにも多く、かつその不満には共通点があることから、何か新たな要因が浮上しているのではないかと考えたりもする。

世代についての研究者であるエリザ・フィルビー博士は筆者の取材に対し、コロナ禍によって20代と30代や40代との考え方やものの見方の違いが一段と顕著になった、と指摘した。特に働き過ぎだったり、働き過ぎて燃え尽き症候群みたいになっていたりする30代、40代を見て、若い世代が上司に対し「なぜそんなに一生懸命働くのか。それだけ働いて、一体何を手に入れることができたのか」という疑問を持っても不思議ではない、ともフィルビー氏は指摘した。

では、若者にどう対応すべきなのか。フィルビー氏はこう助言する。まず20代の若者の言い分をよく聞いて、質の高い訓練を与えよ。しかし、いかなる状況でも、彼らの気まぐれな要求をいちいち聞き入れてはならない。なぜなら「彼らの生活まで支援するのが会社の役割ではないからだ」。

・・・質の高い訓練には、社会性の訓練も含めた方が良いのではなかろうか。

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