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2022年4月20日 (水)

ロシア「KGB政権」

KGB出身のプーチンを「皇帝」として戴くロシアは、かつての共産党ソ連よりも厄介な国家になっていると思われる・・・本日付日経新聞「中外時評」(ロシアに巣くうKGBの亡霊)からメモする。

ロシア軍によるウクライナ侵攻開始からもうすぐ2カ月。ロシアでは制裁の影響で物価が上昇するなど、国民の間に不満の芽が出つつある。しかし、プーチン大統領は全体主義と恐怖政治で、それを覆い隠そうとしている。

連邦保安局(FSB)は、ソ連時代の国家保安委員会(KGB)の流れをくむ治安・情報機関だ。もとをたどれば16世紀に、イワン雷帝が反皇帝勢力を弾圧するために創設した親衛隊オプリーチニキに行き着く。以来、名称や勢力は変えながら、時の権力者がよみがえらせてきた。
そんな亡霊のような存在が侵攻をきっかけに、ソ連崩壊以降最も活発に活動し始めた。KGB出身のプーチン氏が大統領に就任したのが2000年。それ以降、側近をKGB出身者で固めたうえで、憲法を改正したり、有力企業を政府の支配下に置いたりして、長期独裁体制を整えてきた。
野党は事実上存在せず、与党「統一ロシア」はプーチン氏の政党だ。ソ連時代は共産党とKGBがけん制し合う側面もあった。だが、いまの政権を支配するのは、西側を敵視し、力を信奉し、異論は許さないKGBの論理のみだ。

デモ参加者は有無を言わさず拘束。家族をも巻き込む手法は伝統だ。情報統制も徹底している。多くの国民は政府のプロパガンダを信じるしかなくなった。
あの手この手のプロパガンダは、戦争に異議を唱えることを許さない。
だが、国民は多数の若い兵士が戦死したことを知り、外国との関係を断たれたことによる困難と不自由さを味わい始めている。政権側は「すべては西側のせい」と批判をかわそうとしているが、それにも限界がある。行き着く先は、独裁による恐怖政治だ。

KGBの亡霊が巣くうロシアは、侵攻前より不安定さを増している。世界にとって危うい存在であり続けるのは間違いない。

・・・一党独裁とプロパガンダ。KGB出身のリーダーとKGBの後継組織が支配するロシアは、ナチス・ドイツと相似形の国家としか見えない。

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