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2021年12月15日 (水)

関西スーパーVSオーケー、決着

昨日14日、最高裁は関西スーパーマーケットとエイチ・ツー・オーリテイリング傘下の食品スーパー2社との経営統合を認め、オーケーは買収を断念。本日15日、関西スーパーとイズミヤ及び阪急オアシスの経営統合は完了した。本日付日経新聞から、最高裁判断に対する評価と、今後の株主総会の課題について、識者の見方をメモする。

今回の最高裁決定は「あくまで今回の事実関係に基づいた判断。一般的に株主意思と総会ルールのどちらが優先されるかなどの、法的な判断には踏み込んでいない」(ベテラン裁判官)。大阪大学の松尾健一教授は、「どの時点までならば、後から投票の修正ができるのか、不透明な部分が残されたままだ」と指摘する。

九州大学大学院の徳本穣教授は、「今回、非常に総会に慣れていたと思われる株主でも投票についての誤認が起きた」ことを課題に挙げる。「総会における投票ルールをより丁寧に明確に、徹底して周知するなど総会の実務に大きな影響を与える」と指摘する。
今回の関西スーパーの総会では、白票が棄権扱いになることは会場で何度も説明されていた。「争いが想定される事案では、白紙での投票は棄権なのか賛成なのかを含めて議長がルールを周知し、かつ株主が理解できるようにすることまでが求められる」(上西拓也弁護士)とみられる。

今後「事前の議決権行使をした株主が当日出席した場合は事前の行使が効力を失うことや、後から個別株主の訂正は認めない、という2つを招集通知に書いたり、当日に会場で議長がアナウンスしたりする」(川井信之弁護士)など、総会の実務が煩雑になる可能性もある。

・・・株主意思(高裁)か総会ルール(地裁)かの判断は、最高裁が株主意思の尊重に軸足を置いたことにより、超異例と思われるケースの司法対決は、関西スーパーの勝利で決着した。一般的な法的判断の基準は残されなかったが、現実には今後も個別ケース毎に判断するほかないのだろう。これが大勢に影響のない一票ならば、間違いでした分かりましたで済むのだろうが、何しろこの一票の扱いで結論がひっくり返る超レアケースだけに、オーケーも見過ごせないし関西スーパーも引き下がれない事態になったのは当然だと思う。

しかし今後の株主総会は、会場で投票のルールをくどいくらい説明して、みなさん分かりましたね、分かった人は手を挙げてください、ハーイ!なんてやるのかな。(小学生かっ!)
どうやら一人のアホ株主のおかげで、総会開催や進行の手間が増えることになりそうだ・・・はあ。

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