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2021年8月 3日 (火)

公的年金に学ぶ資産運用

本日付日経新聞市況欄コラム「大機小機」(個人の運用、公的年金に学ぼう)からメモする。

年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は7月、2020年度の運用報告書を公表した。個人投資家が参考にすべき内容も多く含まれる。

第1は、報告書が掲げる過去の投資成績を見ると、投資スタンスを長期に構えることの有効性を強く実感させられる点だ。過去20年間を通算した投資収益率は平均3.61%だが、うち13年はプラス、7年はマイナスであった。単年度の投資収益がマイナスであっても、めげずに投資スタンスを貫くことが肝心である。

第2は、国内株式、外国株式、国内債券、外国債券への均等配分を基本とするオーソドックスな投資戦略を選択していることだ。各資産クラスに25%ずつの配分を基本ポートフォリオに選んでいる。

第3は、投資手法は主にインデックス運用を採用し、銘柄選択で勝負するアクティブ運用は多様を避けていることである。GPIFがインデックス運用を多用しているという事実は、投資手法が明快でコストも安いインデックス投信や上場投資信託(ETF)が、個人投資家にとって利便性が高いことを示唆するものといってもよいであろう。

・・・あまり投資を研究する時間がない人は、長期分散そしてインデックス運用が基本ということだろう。GPIFがインデックス運用を主力とするのは、長期的にアクティブ運用はパッシブ(インデックス)運用に勝てない、というポートフォリオ理論上の実証的ルールもあるからだろう。とはいえ、「個別株投資は趣味としては面白い」(経済評論家の山崎元氏)ので、研究する時間のある人は、インデックス運用プラスアルファの成績を目指して、相場に取り組んでみるのも結構楽しいんじゃないかと思う。

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