« 日経新聞に「ちくさ正文館」の話 | トップページ | 信長抹殺と日本史の「論理」 »

2021年8月 8日 (日)

「脱成長」か、「脱物質化」か

無理ゲー社会』(橘玲・著、小学館新書)から以下にメモする。

アメリカの歴史学者ウォルター・シャイデルは、人類の歴史には平和が続くと不平等が拡大する一貫した傾向があることを見出した。
ではなにが「平等な世界」をもたらすのかというと、それは「戦争」「革命」「(統治の)崩壊」「疾病」の四騎士だ。「とてつもなくヒドいこと」が起きると、それまでの統治構造が崩壊し、権力者や富裕層は富を失って社会はリセットされ、「平等」が実現するのだ。

資本主義がこれまでは全体として人類に大きな恩恵を与えたとしても、平和が続く限り、格差はとめどなく拡大していく。さらに、地球温暖化など気候変動による災厄を避けるためには、経済成長をひたすら追い求める資本主義から脱却しなければならないとの主張が有力になってきた。これはたしかに説得力があるが、事実(ファクト)に照らして本当だろうか?

奇妙なことに、1970年頃を境にして、アメリカでは経済成長が続いているのに資源の消費量が減りはじめた。のちに他の先進国や、中国のような新興国でも同じことが起きていることがわかった。
経済学者のアンドリュー・マカフィーによれば、テクノロジーのイノベーションによって、経済成長と資源消費の減少が同時に進行する「脱物質化」の革命が起きている。わたしたちは「地球に負荷をかけずにゆたかになれる」のだとマカフィーはいう。
マカフィーは人類を救う「希望の四騎士」として、「テクノロジーの進歩」「資本主義」「反応する政府」「市民の自覚」を挙げている。

どちらを選択するかで、人類の未来は決まる。「合理的な楽観主義(脱物質化)」か「道徳的な悲観主義(脱成長)」かの行方は、わたしたちの運命にものすごく大きな影響を与えるのだ。

・・・環境を守るための反資本主義か、環境にやさしい技術革新か。さて、どっちがより現実的な話であるのか、正直素人には判断できないよ~。

|

« 日経新聞に「ちくさ正文館」の話 | トップページ | 信長抹殺と日本史の「論理」 »