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2021年5月30日 (日)

フィンランドはヘヴィ・メタルの国

世界一しあわせなフィンランド人は、幸福を追い求めない』(ハーパーコリンズ・ジャパン発行)は、書名は何だか北欧ファン向けの読み物っぽいが、内容は「哲学書」。著者のフランク・マルテラは、フィンランド出身の哲学者なのだ。同書の中にエピソード的部分として、フィンランドとヘヴィ・メタル音楽の関係についての考察がある。北欧の国々、特にフィンランドは幸福度(生活の満足度)が高いことで知られるが、幸福感はそれ程強くないという。そんなフィンランドでヘヴィ・メタルの人気が高いのはなぜか。以下にメモしてみる。

幸福というのは、生活に満足すれば得られるものではない。幸福というのはあくまで感情だからだ。生活への満足度ではなく、国民の持つ感情で幸福度を計ると、フィンランドはトップから遠い位置にまで下がってしまう。(なにしろフィンランド人というのは、感情をあまり表に出さないことで有名だ)

ヘヴィ・メタルは総じて言えば評判の良い音楽ではない。しかし、フィンランドでは事情が違う。冬が暗く寒いことで知られるファンランドには、人口1人あたりにすると、地球上のどの国よりも数多くのヘヴィ・メタル・バンドが存在している――10万人あたり63のバンドがある計算になる。ファインランドでは、ヘヴィ・メタルが音楽の王である。フィンランドで史上おそらく最も人気があったバンドは、チルドレン・オブ・ボドムだろう。

フィンランドの人たちの幸福にヘヴィ・メタル音楽が重要な役割を果たしていることは見過ごせない。普段控えめでつつましく、それに誇りを持っているフィンランドの人たちにとって、ヘヴィ・メタルは精神を解放し、浄化する作用を果たしているようにみえる。大声で叫ぶことで、抑えつけられていた負の感情を外に出すことができる。カタルシスが得られるということだ。

負の感情を表に出すことを許容せず、それを抑圧するような文化は健全とは言えないし、人々の感情に必ず悪影響をおよぼす。あらゆる感情をいつもなんらかの方法で表に出せることが重要だ。ヘヴィ・メタル音楽は感情を表に出すための良い手段になっていると言える。

・・・まあ簡単にいうとヘヴィ・メタルでストレス解消ってことになるけど、ムーミンの一方にメタルがあると思うと、フィンランドも不思議の国ではある。

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