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2020年5月25日 (月)

『今ここを生きる勇気』に学ぶ

ベストセラー『嫌われる勇気』『幸せになる勇気』の著者として知られる岸見一郎先生。NHK出版新書からの新刊『今ここを生きる勇気』の中心的主題も、「幸福」であると思われたので、その辺を以下にメモしてみる。

ただ生きているだけでは幸福に生きることにはならないので、どう生きることが自分にとって得になるのか、幸福なのかを考えないといけない。幸福を目指していても、何が幸福か知らない。これが、私たちが置かれている状況です。

ある人の幸福は他の人には理解できないことがあります。成功のように「一般的なもの」ではないからです。
三木清は、成功は量的なものであるのに対して、幸福は質的なものであるといっています。
成功しなくていいと思うのです。何者かにならなくていいのです。量的なもの、あるいは一般的なものではない自分自身の人生を生き切ればいいのです。

アドラーは「自分に価値があると思える時にだけ勇気を持てる」といっています。「勇気」というのは、対人関係の中に入っていく勇気です。
アドラーは「あらゆる悩みは対人関係の悩みである」と言い切っています。

どんな時に自分に価値があると思えて、対人関係の中に入る勇気を持てるのかといえば、自分が何らかの仕方で他者に貢献していると感じられる時です。
何らかの形で自分が他者に貢献していると思って生きられる人、あるいはそういうことを意識化できる人が幸福な人生を生きることができます。

「他者貢献」が生きることの目標です。何かを達成しなくても他者に貢献していることがわかれば、「今ここ」で、幸福で「ある」ことができるのです。

アドラーは、いいます。「一般的な人生の意味はない。人生の意味はあなたが自分自身に与えるものだ」
これは、誰にも当てはまるような人生の意味などはないということです。成功こそ人生の意味であると考え、何の疑いもなく成功を人生の目標にする人は多いですが、そうではなく、人生の意味は自分自身で探し求めなければならないのです。

・・・「幸福」とはおそらく、目指すべき究極の状態ではなく、今ここで生きている時間の中で味わう感覚なのだろう。「他者貢献」はともかく、自分的には、他者と何かが共有できたと感じる時、それは充分に幸福な時間なのだと思える。

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