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2019年6月 4日 (火)

哲学シンキング!

先月中旬の日経新聞で「哲学対話」がある公立高校を変えた、という記事を読んで感心していたら、今度はビジネス雑誌で、企業が「哲学シンキング」を導入、という記事が目に止まり、「むむむ。いったい何が起きているのだ」という気分になったぞ。今週の「週刊ダイヤモンド」(6/8号)からメモする。

日本では耳慣れない「哲学コンサルティング」企業、クロス・フィロソフィーズの吉田幸司社長は言う。「人文学不要論が叫ばれる一方、ビジネスでも答えのない問題が次々に出てきている。そのような難問に有効なのが哲学だ」と。

哲学シンキングと呼ばれるワークショップ(体験型講座)は、従来のブレストや会議とどこが違うのか?
「ロジカルシンキングやクリティカルシンキングの基盤である論理も哲学がつくったが、合理的な議論だけでは物事を分析できてもイノベーションを起こせない。このメソッドの柱は「問い」にある。問いに問いを重ね、前提をさかのぼることで課題の本質に迫れるだけでなく、議題の過程で別の視点や突拍子もない意見が出ることにより合理的な議論が“脱臼”(破綻)し、議論が再構築されてクリエーティブな発想が生まれる」

哲学シンキングは5つのステップから成るが、その前段階でファシリテーターはワークショップのテーマ選びを行う。ワークショップ当日は、ステップ0として「場の設計」を行う。参加者の人数は初心者であれば6~8人が理想だ。ステップ1は「問いの収集」だ。続くステップ2で、集まった問いをグルーピング。ステップ3でさらに問いに問いを重ね、グループを越境しながら議論を体系化する。そして、ステップ4で、それまでの議論を振り返り、核心/革新的な問いや課題の本質を参加者と発見していく。

・・・先の日経記事にも登場していた吉田社長は哲学博士にして起業家、36歳とまだ若い。それにしても短期間に「哲学対話」やら「哲学シンキング」やらの話を目にすると、先日初めて哲学カフェに身を置いてみたオイラも、もう少し参加しておいた方が良いかなという気になる。

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