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2019年6月 1日 (土)

MMTって、どうなの?

最近しばしば目に付くMMTなる経済理論。5月31日付日経新聞「経済教室」(現代貨幣理論MMTを問う)からメモする。執筆者はシティグループのエコノミスト、キャサリン・マン氏とウィレム・ブイター氏。

MMTの基本的な前提は独自の不換通貨を持ち、公的債務(国債)の大半が自国通貨建てで、かつ為替が変動相場制をとる主権国家は決して破綻しないというものだ。そうした国は公的部門のすべての赤字を通貨増発で手当て(財政ファイナンス)できるため、公的債務がどんなに膨張しても心配には及ばないという。
MMTによれば、財政支出を停止しなければならないのはインフレが行き過ぎた場合だけで、現時点で低インフレのほとんどの先進国は財政支出を控える必要はない。日本はまさにこの理論が当てはまるという。
日本が流動性のわなに陥り、金融政策が効かなくなっていることは明白だ。現在のインフレ率も近い将来高インフレになる危険性も、財政支出や財政ファイナンスを打ち止めにすべき水準にはほど遠い。

MMTが最近注目されるのは、現在の低インフレと超低金利の組み合わせが、財政ファイナンスに関するMMTの主張にとって理想的な環境を形成しているからだ。この環境に限ればMMTの中心的な主張(通貨増発による財政出動の拡大)は成り立つ。

国家はいつでも通貨を増発して債務返済に充当できるから、自国通貨建ての国債のデフォルト(返済不履行)はあり得ないという主張は、財政ファイナンスがハイパーインフレを誘発すれば、デフォルト以上に多大なコストが生じかねないことを無視している。

ひとたび流動性のわなを脱したら、巨額の財政ファイナンスが引き起こすインフレは日本にとって深刻な問題となろう。

・・・ハイパーインフレというと、自分的には藤巻健史氏や岩井克人先生の語るところが思い出されるけど、何というか経済理論はインフレが起こる筋道を示してくれるにしても、結局インフレが現実にいつ起こるかという予測はできないわけで、そこが何だかなあという気持ちになってしまう。

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