ROIC(投下資本利益率)
本日付日経新聞記事(投下資金「生かす力」頭打ち)から以下にメモ。
ROICは一般に税引き後の営業利益を、投下資本(自己資本と有利子負債の合計)で割って算出する。
日本の上場企業のROICはリーマン・ショックがあった08年度に3.24%まで下がったものの、それ以降は世界的な景気拡大と円高是正による輸出採算の改善などで緩やかに上昇していた。ところが18年度は6.75%、0.03ポイントの増加にとどまった。リーマン前のピークだった07年度の6.81%を目前に足踏みしている。
ROICを分析するには、売上高を投下資本で割った「投資資本回転率」と売上高営業利益率という2つの要素に分類するとわかりやすい。
18年度の日本企業は投下資本回転率が1.2回、営業利益率が5.5%だった。これをリーマン・ショック時の08年度と比べると、営業利益率が3.2ポイント改善する一方、投下資本回転率はむしろ0.2回下がった。
事業の大胆な「選択と集中」が進まず、売り上げを伸ばしきれていない。
積み上げた利益を再投資に回して新しい収益源を開拓するよりも、経営環境が悪化したときに備えて現預金のままため込む傾向も強い。
・・・最近はコーポレート・ガバナンス改革で、日本企業の稼ぐ力への期待もそこそこ盛り上がったような感じだったが、指標数値から見るとそれ程劇的な変化を遂げているわけでもないようで。何となく思い切りがよくないというかリスクを負わない、ディフェンシブに傾く。みたいな、日本企業のアティテュードは昔とあんまり変わんないように見える・・・し、これからもあんまり変わらないのかなあと。
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