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2018年1月13日 (土)

グローバル化の「反動現象」

NHK-BS1「欲望の資本主義2018」(1月3日放送)、チェコの経済学者トマス・セドラチェクとドイツの哲学者マルクス・ガブリエルの対話の場面から以下にメモ。
 
ガブリエル:皆がポピュリズムと言うが、それは無意味で的外れな診断だ。これはグローバリゼーションに対する抵抗の一種じゃないかな。グローバリゼーションは基本的に経済プロセスだから、起きていることを経済的に説明しなくてはならない。政治的にではなくね。ドイツの人口の12.6%が排外主義に目覚めて投票を決めたわけではない。そうではなく、むしろ地球のあちこちで不公平を目にするようになったためと考えた方が良い。
 
セドラチェク:この状況を表すうまい言葉が見つからないが、もう人々が「いい人」でいられなくなったのかもしれない。「なぜ私が助けなきゃいけない?」とね。「私のことは助けてくれてないのに」ってね。何というか・・・キリスト教文化の反応は、イスラム教の国々の反応よりも極端に経済的なものだった。イスラム教の国々は実際はるかに多くの数の難民を受け入れている。
 
ガブリエル:悪というものを今一度考えてみる必要がありそうだね。どんな組織もどんなシステムも時間を経て自身を維持するためには、他のシステムを排除しなければならない。外部がないシステムは、内部に「異質なもの」を作り出さなければならない。これが悪のダイナミクスだ。確かにグローバリゼーションは、新たな悪を生み出したのかもしれないね。資本主義は国家というよりも経済的な帝国だが、帝国は内部から悪を作り出すのだ。これが「ナショナリズム」などが復活している背景なのだろう。
 
・・・グローバル化の中で強まる「ポピュリズム」「右傾化」「ナショナリズム」とは結局、グローバル化の「反動現象」以上の意味は持たないように見える。グローバル経済のもたらす競争や格差の中で、一部の大金持ちを除く大部分の人々から余裕が失われて、誰もが「いい人」でいることは難しくなり、「自国ファースト」「自分ファースト」になっているということか。

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