« 「義とされる」とは | トップページ | 元号の豆知識 »

2017年6月 4日 (日)

エスカレーター問題

10年ぶりの名古屋生活。まずは市営地下鉄東山線に乗ると、ホームドアが出来ているのに気が付く。そしてエスカレーターの周辺には、「歩かないで」と指示する掲示板や張り紙が。それでも、なあんとなく右側が空くことが多い感じで、二列乗りがきっちり実践されているわけでもない。
さて片側空けと二列乗り、どちらが合理的なのか。片側空けは駅ではともかく、デパートなどの商業施設では不合理としか思えない。急いでいる人はまずいないんだから。少し前の日経新聞コラム「春秋」(5/13付)から以下にメモする。
 
さきごろ華々しく開業した「GINZA SIX」は、いま東京で人がいちばん集まる場所だろう。銀座で最大という商業施設だが、その広いフロアも客でぎっしり。ラッシュアワーの雑踏みたいだ。エスカレーターにも鈴なりの人である。みごとに、左側1列で――。
「どうか2列でご利用ください」。従業員が声をからすが、誰も聞く耳を持たない。こんなに混んでいるのだから、どう考えたって2列のほうが効率的だ。なのに、急いでいる人のために片側を空けておくというルールは強固なようである。係員が叫べども叫べども、客は頑として片側空けを崩さない。奇観というべきか。
地域により国により、空けるのが右か左かの違いはあっても、世界に広まったこの風習の成り立ちは定かではないという。ただ、日本で普及したのはさほど昔ではないらしい。1993年の朝日新聞には、英国の例を挙げて片側空けを勧める投書が載っている。これぞ先進国のスマートなマナーとされた時期もあったわけだ。
それも今は昔。エスカレーターを歩くのはそもそも危険だと、鉄道会社などはさかんに呼びかける。
 
・・・日本におけるエスカレーターの片側空けは「自然発生的」だったという、何かの解説を目にしたこともあるけど、自分の記憶ではそうではない。たぶん90年代の前半の前半くらいだったか、テレビニュースで「片側空けが国際ルール」だと、どの局も一斉に流した時期があり、その結果見事にみんなが従ったという覚えがある。いやあ、あの時ほどメディアによるファシズム実現の可能性を感じたことはなかったなあ。大げさに言うと。
まあとにかく、少なくともデパートなど商業施設でのエスカレーターの片側空けは不合理なので止めましょう。と、テレビニュースで訴えるしかないかな。

|

« 「義とされる」とは | トップページ | 元号の豆知識 »

コメント

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.f.cocolog-nifty.com/t/trackback/174032/70765639

この記事へのトラックバック一覧です: エスカレーター問題:

« 「義とされる」とは | トップページ | 元号の豆知識 »