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2016年8月29日 (月)

中立金利の低下

27日、各国の中央銀行首脳らが集う国際経済シンポジウム(ジャクソンホール会議)が閉幕。イエレンFRB議長の早期利上げの示唆発言が注目されたが、会議のメインテーマは中央銀行の「政策限界論」だったという。本日発信の日経新聞電子版記事から以下にメモ。

26日朝の開会時、イエレン氏は「利上げの条件が整ってきた」と述べ、市場の関心事に早速答えてみせた。ただ、それは冒頭のみ。その後は政策ツール論に入り「かつてのような利下げ余力を持つことは、我々はできないだろう」と漏らした。

「1965年から2000年、政策金利は平均7%以上あった」。イエレン氏はさらに続けた。「それが今では中長期的に3%までしか利上げできないとみている」

なぜ政策金利の天井は下がったのか。27日に講演したECBのクーレ専務理事は「中立金利の低下」をその理由に挙げた。
中立金利とは経済を冷やさず過熱もさせない金利水準のこと。経済の実力である潜在成長率と連れ立って動く。米国
では08年の金融危機前は2~3%あったが、成長率も物価も下がった「低温経済」の今は、先進各国ともゼロ近傍とされる。
インフレ率がゼロでも中立金利が3%あれば、政策金利を3%より下げれば緩和効果が出せる。逆にインフレ率も中立金利もゼロなら、政策金利をゼロにしても効果はない。日欧がマイナス金利政策を採用したのは、中立金利がゼロでも緩和効果を出すためで、FRBが利上げに出遅れたのも中立金利が低いためだ。

結局、潜在成長率を上げて中立金利を高めるしかない」(米ダラス連銀のカプラン総裁)。潜在成長率の低下は高齢化や投資不足などの構造問題だ。イエレン氏は「財政や規制緩和が重要」と中銀頼みの限界も吐露した。

・・・安易に金融政策だけに頼ってはいけない。中立金利の低下とは、潜在成長率の低下を意味する。まずは実体経済の立て直し、構造改革による潜在成長率アップに取り組むべきである。ということになるんだろうけど、「言うは易く、行うは難し」であるのも分かりきっているわけで。

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