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2015年12月15日 (火)

「良い老後」のワナ

今週の「週刊ダイヤモンド」(12/19号)の特集は「老後リスクのリアル」。現役の医師でもある作家・久坂部羊のインタビュー記事から、以下にメモする。

高齢者医療の現場に長くいた実感からすると、長生きは決して良いものではありません。
多くの人が長生きを望むのは、今のまま長生きできるというイメージがあるからです。
実際は、どんどん嫌なことが襲ってくるのが老後。「こんなになるとは思わなかった」という声ばかりです。老化とは失うことですからね。機能も立場も美貌も、知能レベルも家族も失い、嫌なことばかり起こる。
だから40代、50代のうちから、「どんな老いになるか自分では分からない」ということへの危機管理意識は常に持つべきです。その方が心の平安のためにも大事でしょう。

結局、幸せかどうかは自分の心次第です。
人間、足るを知ることが大事で、若いうちから精神修養して、多くを望まない、感謝の気持ちを持つという人間性を育てておくと、長生きもつらくないかもしれません。

大体、〝良い老後〟みたいなものを求めるところから、人は苦しみ始める。せっかくまだ機能が保てて、あちこち出掛けたり楽しめる能力があるのに、長生きするためのあれやこれやばかりに振り回される。やらなければいけないことばかりが増え、逆に今という時間を浪費してしまう。
そうでなく、いつ死ぬか分からないという気持ちで今を楽しむのが、心を休めるのに大事だと思うんです。

・・・「良い老後」のために準備する、要するに老後の生活を楽しむ原資として、現役の時に支出を抑えてお金を貯めるのも間違いではないけれど、実際に老後を迎えた時に、身体のあちこちに不具合が出て行動を制約されたりすると、せっかく貯めたお金をうまく使えなくなる恐れはある。身体がよく動くうちに行きたいところに行くとか、先にお金を使っていろいろ経験しておくのも大事かと。「いつ死ぬか分からない」と思って、やりたいことがあったら先延ばししないこと、だな。

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