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2015年11月14日 (土)

『「魔女」の世界史』からメモ

先日、「魔女の秘密展」を見に行ったばかりで、今度は『「魔女」の世界史』(宝島社)が本屋にあるのを見て、自分的には余りのタイミングの良さにガツンとやられた感じ。情報量も豊富で1080円とお得感のある本です。監修者の黒川正剛先生は日本における魔女研究の第一人者。冒頭のインタビュー記事から、「魔女狩り」について以下にメモ。

魔女を研究するうえで避けては通れないのが魔女狩り・魔女裁判ですが、「魔女狩りを行う人間とはいったい何なのか」に迫るのが、研究の大きな軸となっています。
また、「魔女信仰と魔女狩りというのは、歴史的現象として何だったのだろうか」という知的好奇心があって、そこに迫るうちにヨーロッパの歴史や文化、当時の人々の世界観や生き様などへの理解にもたどり着くことができます。

魔女狩りは、古代から近世にかけて起きたヨーロッパの様々な出来事、そして育まれていった文化が複合的に絡み合ったことで起こった現象です。古代ギリシア・ローマ神話の遺産、キリスト教による異教の弾圧、正統カトリック教会による異端(カタリ派、ワルド派など)の迫害、ユダヤ教徒やハンセン病患者などの社会的周縁者への差別、宗教改革とカトリック・プロテスタントの対立、近世における女性の立場の悪化などは、魔女狩りの発生を語るうえでは外せない事象です。いずれもヨーロッパの歴史や文化を考えるうえで重要な出来事です。こうした事象が中世までに積み重なっていき、近世に入って魔女狩りという形で一気に噴出したのです。

・・・魔女狩りとは、まさにヨーロッパの歴史の陰画。極端な事象にこそ物事の本質が現われると言ってもいい。魔女狩りを知ることで、ヨーロッパなるものを裏側から引っ繰り返す格好で理解できるだろう。

ところで僕が魔女裁判のことを知ったのは小学生の時。少年マガジンの大伴昌司大図解で見て、西洋人は得体が知れないと子供心に気味の悪いものを感じた。思えば、あの頃のマガジンは小学生の教養書だった。大伴昌司、凄かったです。

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