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2015年6月16日 (火)

上海株上昇の語るもの

日本株の時価総額がバブル期を超えたといっても、現在は上海株の時価総額の方が日本株よりも大きい。その上海株は中国企業の実力を映しているのか。本日付日経新聞投資情報面コラム記事「一目均衡」(日本を逆転、上海株の死角)からメモする。

中国・上海株が好調だ。世界取引所連盟(WFE)によると、5月末の上海市場の株式時価総額は5兆9000億ドル(約730兆円)と東京市場(5兆ドル)の約1.2倍に膨らんだ。4月に史上初めて東京市場を逆転。上海株はバブルの様相を強めている。

中国の金融情報会社の「大智慧」によると、上海証券取引所に人民元建てA株を上場する1054社の2014年12月期の純利益は合計2兆610億元(41兆5000億円)だった。
一方、東京市場(3月期企業、新興市場除く)1802社の2015年3月期の純利益合計は26兆9672億円だった。
単純比較はできないとはいえ、純利益で上海が東京の約1.5倍の規模となり、両市場の時価総額の逆転を一見裏付けているように見える。

だが上海市場は社数にして14、比率にしてわずか1.3%の銀行(1兆2000億元)が上場企業全体の純利益の59%を占める。いびつな収益構造となっている。
さらに大きな問題はこうした銀行の収益力低下が確実視されていることだ。

預金金利の自由化は急速に進んでおり、預金と貸出金の利ザヤは縮小している。不良債権処理費用も増えており、かつて2桁増益が当たり前だった銀行の収益は鈍化が鮮明になっている。

上海市場に上場する銀行14行の15年1~3月期の純利益は前年同期比3%増にとどまった。15年12月期通期では横ばいか減益に陥る可能性もある。経済成長の減速と金利の自由化が重なると、銀行の収益に下押し圧力がかかることは先進国の歴史が証明している。

・・・中国の歩む道は「いつか来た道」なのか。1980年代の日本では、経済成長率が低下し金利自由化が進む中で、収益機会を求めて銀行が不動産融資に走ったことがバブルを生み出す要因の一つになった。中国の経済と株にバブルの様相もあるとすれば、遅かれ早かれバブルの崩壊がやって来ることになる、のだが。

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