「オンカロ」年内着工へ
「オンカロ」と呼ばれるフィンランドの「核のごみ」処分場が年内にも着工、2022年にも完成する見通しとのこと。本日付日経新聞国際面の記事からメモする。
原子力発電所で発生する「核のごみ」の世界初の処分場の建設が、2015年にもフィンランドで始まる。原発から出る使用済み核燃料を、地下約450メートルに10万年にわたり閉じ込める。日本では長らく処分場が決まらず、政府が処分方針を近く閣議決定する段階だが、先進地の北欧では22年にも処分場が完成する見通しとなった。
処分場を建設するのは、TVOなどフィンランドの電力会社が出資するポシバ。同国政府は今夏にも、南西部オルキルオトに造る地下施設「オンカロ処分場」の建設許可を出す見込みだ。
放射能が生物にとって安全なレベルに下がるまで10万年かかる。
22年に最終処分を始め、100年後に施設が満杯になった段階で完全に封鎖する予定だ。容量は最大9000トンで、稼働中の原発4基と建設・計画中の2基を50~60年運転した場合に発生する核のごみの量に当たる。
(フィンランドの)初の原発稼働が1970年代後半。ほぼ同時に最終処分場の議論が始まった。94年に自国で発生する核のごみは自国で処分するとの法律を制定。オルキルオト原発のあるエウラヨキ市が01年に受け入れを表明し、議会が承認して決まった。
多くの国では地元住民との調整が難航し、処分場の選定は進まない。具体的な地名が挙がるのはフィンランドのほか、スウェーデンとフランスの3ヵ国だけだ。
・・・オンカロのドキュメンタリー映画「100,000年後の安全」が日本で公開されたのは4年前。自分も映画を観た(過去記事)わけだが、とにかく最善と考えられる方法で責任を持って核のごみを処理することを決めたフィンランドは立派だと思う。
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