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2015年3月 6日 (金)

投資はつらいよ

「投資は難しいものです。やるなら本気でやらないと」と語るのは小幡績・慶応大ビジネススクール准教授。日経新聞電子版3/5付記事「わたしの投資論」からメモする。

経済学では「合理的な人間」というモデルをよく使いますが、これでは現実の投資行動や市場を正しく分析できません。というのも、このモデルは理論体系を簡素にして分析しやすくするためのもので、人間の行動がモデルからずれていると「非合理的」だというけれど、現実の人間こそが真実であって、現実をとらえていない合理的モデルの方が本当は非合理的なんです。

市場は合理的だというのも間違いです。もし本当に教科書がいう合理性がすべて成り立っているなら、すべての銘柄が適正な価格のはずだから、割高も割安もありません。でもそんなことはありえない。実際には誰もがいつ何を買うべきか悩んでいます。

投資にはどう考えてもギャンブルの側面があると思います。その魅力は可能性が無限にあるように思えてしまうこと。でも、たとえ完璧にうまくいっても「もっともうかったはずだ」と誰もが錯覚します。

ある程度資産を保有しているまじめな個人にとっては、投資って「必要悪」なんじゃないかなと思います。
資産は運用していかないと増えていきません。だから投資は避けて通れない。
でも、いったん興味を持ってしまったら人生はつらくなりますよ。やってみると結構大変で、エネルギーをかけないと痛い目を見る。必勝法もない。損をすれば苦しいし、もうかってもさらに欲が出て100%の満足感は得られない。

でも、どうせ苦しいならもうかった方がいい。結局、やるしかないんです。

・・・投資という行為は、常に自分の欲と道連れ。そして自分の欲と向き合うということは、概ね自分の欲に自分が引きずられる、つまり自分の愚かさをつくづく感じるということになるので、経験としてはあんまり愉快じゃない場合が多いかなと。

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