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2015年3月11日 (水)

ムーミンを愛するニッポン

フィンランドのムーミンキャラクターズ社、その経営トップであるクラクストロムさんの語るムーミン・ビジネスの変遷。本日付の「ダイヤモンド・オンライン」記事からメモ。

「ムーミンにとって日本は本当に大きな市場です。去年は日本の売り上げが世界の50%近くに上りました。北欧各国と並ぶ最大市場です」

「実はわれわれは2008年に、会社の戦略を大きく変えているのです。90年代から08年の約20年間はテレビアニメの著作権に頼りきっていたのですが、そうしたビジネスモデルを一切やめることにしたのです。われわれはアニメの乱発ではなく、ムーミンのアート性をコアにした戦略に転じることにしました」

「トーベ・ヤンソンは作家でもあり、画家でもあり、ムーミンはアート性を帯びた世界の数少ないキャラの一つです。これはサンリオやディズニーにはない強みだと気付いたのです」

「トーベ・ヤンソンのアートを前面に出すと、展示会や博物館のイベントで、多くのジャーナリストが来てくれます。そしてニュースを出してくれます。何か、新しいアニメを作らなくても、ムーミンのアート性だけでいろいろな動きが出るのです。全てはトーベ・ヤンソンのコア・バリューから生まれているのです」

「実際、これは、予想以上の成果を挙げました。2008年ごろまでは日本を中心に、売り上げの微減が続いていました。日本の占める割合も30%以下になったこともあります。ですが結果的に、昨年までの10年間で、売上高が6倍(5億ユーロ)に伸びるまでになったのです。これは本当にダイナミックな変革でした」

・・・トーベ・ヤンソン作品のアート性というコア・バリューへの「原点回帰」によって、飛躍を果たした「ムーミン」。日本のムーミンファンも、当初のアニメから入った世代に、アートとしてのムーミンを支持する層も加わって、厚みを増しているようだ。来年には日本にムーミンのテーマパークもできるらしいが、なぜ日本人はこれほどまでにムーミンを愛するのか。特にこれだという答えを持ち合わせてはいないけれど、ムーミン谷の住人たちの自由で平和な暮らしは、日本人の憧れに近い共感の対象となっているような気がする。日本人はムーミン谷に一つの理想郷を見ているのかもしれない。

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