投資のない人生はない
30年近くマーケットと向き合ってきた広木隆・マネックス証券チーフ・ストラテジストは言う。相場は生き物であり、どれだけ突き詰めても極めることができない、と。日経新聞電子版本日付記事「わたしの投資論」からメモ。
異常な相場は必ず修正されて、長くは続かない。振り子の針が急激に振れたときには、揺り戻しもものすごい速さでやってきます。振り子が振り切ったところで「もうダメだ」と逃げ出していたら、一番損をした状態で手じまいすることになります。
もちろん、この世界では法則がないことが法則といってもいいくらいですから、先のことは誰にも分かりません。異常な相場は元に戻るという鉄則ですら、絶対ではないんです。
希代の名投資家であるジョン・テンプルトンは「本当の強気相場は悲観の中に生まれ、懐疑の中に育ち、楽観とともに成熟し、陶酔の中に消えていく」という有名な言葉を残しています。実体経済が底を打ったときも、ピークを越えたときも、市場はしばらくはそれに気づかず行きすぎてしまいます。先のことは分からないといいましたが、それでもほんの少し先のことなら見当がつくはずです。投資で必要なのは、過去や現在だけでなく常に一歩先を見て、「行きすぎ」にのみ込まれないようにすることです。
僕にとって投資とは人生そのものです。
死ぬまでマーケットを分析して、情報を発信していくだろうなと思っています。というのも、相場はどれだけ突き詰めても極めることができないからです。
相場は生き物。だからこそ、投資の世界は一生をかけて向き合う価値があると思っています。まさに“No Investment, No Life. ”、投資のない人生なんて、です。
・・・投資は難しい。だから「つらく苦しい」(小幡績教授)というのも、だからこそ「向き合う価値がある」というのも、共に投資の世界の真実だと思える。
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