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2014年12月21日 (日)

ALS患者に教えられること

今日の午後、難病ALSの番組(テレビ朝日)を見た。患者の富川さんという女性は、この8月に46歳で死去。テレビ朝日の富川悠太アナウンサーの従姉であるとのこと。

ALSは発症すると神経が侵されて全身の筋力が低下。身体が動かなくなり、最後は呼吸困難になって死亡する。原因は不明、現在のところ治療法もない難病である。

呼吸困難に陥った時、人工呼吸器を喉に付ければ延命できるが、発話能力を失い、コミュニケーションは容易ではなくなる。富川さんは、自分を介護する両親の負担も考えて、人工呼吸器を拒否したという。

今年はNHKの番組でも、ヒロさんという30代男性の患者を見た。人工呼吸器を付けたヒロさんは、文字盤を使ってコミュニケーションする。ブログや本を書くなどの活動も行っている。まだ若いので、闘病する意志や気力があるのだろうと推測する。

夏場にちょっと話題になった「アイスバケツチャレンジ」も、ALSの治療・研究を支援するための寄付を求めるイベントだった。

ALSとは別の話だが今年、安楽死の意志をネット上で公表して、11月に予告通り死去した若い米国人女性がいた。脳腫瘍を発症して余命宣告も受けていたのだが、論議を呼んだのは記憶に新しい。これはいわば「病苦による自殺」だろうから、周囲の人が自殺幇助罪に問われなければ、選択肢として認められてもいいような気がする。

富川さんの場合は、無理に延命しない尊厳死ともいえるのだろうが、結局自分の身体のことは自分ひとりで引き受けるほかないのが現実なので、当人の意志を尊重するしかないと思われる。このような不治の病に冒された患者の辞世の覚悟の在り方は、当然ながらいずれは死すべき我々にも無縁のものではない。

いずれにせよ患者さんたちは、動かなくなっていく身体を抱えながら、自分にできること、自分のやるべきことを見定めて、人生を全うしようとしている。そのような患者さんたちのことを想うと、左足に軽い障害のある自分も、もっと根性出して生きなければ、と思う。

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