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2013年8月20日 (火)

ベルギーの「分裂」

ベルギーでは、北部のオランダ語圏と、南部のフランス語圏の対立が激しさを増しているという。本日付日経新聞国際面記事(ベルギーが抱える「南北問題」)から以下にメモ。

オランダ語圏の分離独立を最終目標に掲げる右派政党、新フランドル同盟は前回2010年の連邦議会選で第1党に躍進。選挙後の連立政権に向けた協議でも自らの立場を崩さず、約1年半にわたって新政権が発足できない政治空白の主因になった。結果的には第1党の同党が参加しない形で、6党による連立政権が発足した。

新フランドル同盟の勢いはその後も増している。12年秋の統一地方選ではオランダ語圏で支持を伸ばし、同国第2の都市アントワープの市長も押さえた。次回14年5月の連邦議会選で勢力を一段と拡大することになれば、国家分裂の危機は一段と現実味を増す。

言語・地域対立の激化は、ベルギーの歴史と経済情勢が深く関連している。ベルギーは1830年の独立以降、フランス語圏の出身者が中心となり、国家を運営してきた。しかし人口の6割近くはオランダ語を主な言語としており、フランス語の人口を上回る。

さらに南部のフランス語圏の主要産業である鉄鋼業が近年、衰退気味である一方、北部のオランダ語圏は重化学工業などの発展でベルギー経済を支える。失業率もオランダ語圏の方が低い状況にある。このため、オランダ語圏では「なぜ北部が稼いだ資金を、南部のフランス語圏の社会保障などに充てなければならないのか」との不満が募る。

・・・ベルギーと同様、イタリアも「南北問題」に悩んでいるし、スペインではカタルーニャ地方が「独立」志向を強めるなど、ヨーロッパの国々はあちこちで「分裂」を抱えている。地域の経済格差が、近代国家の統一を揺さぶっている。

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