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2013年8月18日 (日)

「ローマ帝国」とドイツ

主演ドラマ「半沢直樹」が絶好調の堺雅人のエッセイ集『文・堺雅人② すこやかな日々』の中に、ドイツのことを書いている部分があるのでメモしてみる。

ヨーロッパ人は、千五百年まえにほろびた「ローマ帝国」を、いまもアタマのどこかにもっているのではないか。現実の国境とはべつに、栄光のローマ帝国がかきこまれた地図をもう一枚もっているようなイメージだ。そして、自分の住んでいる土地が、まぼろしのローマ帝国の領土かどうかで、「田舎か都会か」をきめているような気がするのである。 

ドイツは、その国土のほとんどがローマ帝国の版図にくみこまれた歴史をもたない。まぼろしのヨーロッパ地図でいえば、帝国領のはじにある、文明と野蛮がまじりあったグレーゾーン。 

中途半端なイナカの都市たちが、ゆるやかに連合し、しぶしぶ、ひとつの国をかたちづくっている――ドイツとは、むかしからそうした土地ではないだろうか。

・・・堺クンの意見に共感しつつ自分も思う。おそらく、古のローマ帝国は後世のヨーロッパ人にとって憧れの「ブランド」であり続けているのだ、と。

世界史の本を開いてローマ帝国最大版図の地図を眺めてみれば、そこにはイギリスやフランスそしてスペイン、もちろんイタリアやバルカン半島も含まれるわけで、それら「文明」の地に対して、ドイツは野蛮なゲルマン人のたむろするド田舎ということになるのかと。

しかし、そのド田舎を含む地域が、中世には「神聖ローマ帝国」を名乗るという、何とも妙な歴史の巡り合わせとなるわけで、これには時のローマ教会の思惑が大きく絡んでいるにしても、それ程の必然性があるようにも見えないものだから、歴史というのは時に偶然の悪戯のように見える動きから後々の流れが出来ていくこともあるのだな、と思う。

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