母の命日
20年前の今日、母が死んだ。
昔々僕が子供だった頃、母に尋ねたことがある。
「神様っているの?」
やや間があって、母は静かに諭すように答えた。
「いると思えばいるし、いないと思えばいないのよ」
(じゃ、いないんじゃない)と子供心に思ったが、それは口には出さなかった。
今から思うと、幼い子の質問に随分まじめに答えてくれたものだと思う。
やはり子供の頃、母が半分冗談のように、ということは半ば本気で、
「千年も万年も生きるのよ」と僕に語りかけたことがある。
かなり難しいことではあるが(苦笑)、とにかく生き続けることが、
母の与えてくれた愛情に応えることなんだろうと思う。
魂というものがあるのなら、母の魂が安らかであることをひたすら願うほかない。
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