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2013年5月 6日 (月)

「世界史」人気は何ゆえか

5月4日付日経新聞に、「気軽に読める世界史の本」(大人向け、マンガ、家族向け)がランキング形式で紹介されている。大人向け書籍の上位5冊は以下の通り。

もういちど読む山川世界史』(山川出版社)
銃・病原菌・鉄』(文庫・上下巻、草思社)
若い読者のための世界史』(文庫・上下巻、中央公論新社)
世界史』(文庫・上下巻、中央公論新社)
新しい世界史へ―地球市民のための構想』(岩波新書)

日経記事は「ここ1~2年、世界史関連の本はかつてない人気を博している。大人の学び直しブームが底流にある」というのだが、さらに何で世界史を「学び直す」のかと考えてみれば、やっぱりこれもグローバル化する現実の中で、多くの人が世界史を学ぶ必要性を感じてる、ってことなんだろう。冷戦とイデオロギーの時代が過ぎ去った現在、改めて世界の歴史や宗教について学ぶことなしには、世界の動きの意味するところが分からないし、自分の立ち位置も見えない。そんなことを、誰もが多かれ少なかれ意識しているんじゃないかと。

ちなみに最近自分が購入した、カラー刷りとか図版が多いとか「もっと気軽に読める」世界史の本は以下の2冊。
忘れてしまった高校の世界史を復習する本』(中経出版)
世界遺産でわかる世界の歴史』(平凡社)
一般向けには、これくらい読みやすくしてある本が便利だよな、と思う。

関連して最近「おっ」と思ったのは、栗本慎一郎が『全世界史』と題した本を出したこと。既に柄谷行人は『世界史の構造』を書いている。いずれも、彼らの思索の集大成の意味合いもある書物だ。かつて1980年代ポストモダン、ニューアカの立役者だった柄谷、栗本が「世界史」の本を出す。個人的には、何かを見届けたような感慨がある。つまり、ポストモダニズムという西欧近代批判が、西洋文明を中心に見る「世界史」の批判へと発展し、更に歴史を動かす根底的な原理の「発見」へと帰結した、という印象。

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