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2013年3月25日 (月)

リフレ政策、是か非か

今週の「週刊エコノミスト」(4/2号)掲載、リフレ派の飯田泰之先生と反リフレ派の小幡績先生の対談記事「アベノミクスの金融政策は正しいか」から、以下にメモする。

飯田泰之(駒沢大学経済学部准教授):安倍政権の金融政策は「リフレ政策」と言われますが、実際にはまだ大きくは政策が変わっていないのに、市場が反応することに不思議さを覚える人は多いですね。これは、経済学の「合理的期待形成」の考え方を使うと整理できます。
1年後に株が上がっているならば、みんな今、株を買います。そうすると、現在の株価が上がるのです。これは為替や土地など他の資産についても同じことが言えます。これが合理的期待形成の考え方です。
企業や個人の保有する資産価格が上昇すれば、担保価値の上昇などによって企業や個人のバランスシート改善につながり、それが投資や消費の拡大に結び付きます。これを「資産効果」と言いますが、まさに安倍政権の金融政策が人々の期待を転換させ、こうした循環を生み出しているのです。

小幡績(慶応義塾大学大学院准教授):本当に景気が良くなるためには、モノやサービスへの需要が幅広く高まり、その結果として実質的な賃金が増え、消費が拡大するという循環が生まれる必要があります。モノやサービスの価格はその結果として上がってくる。しかし、人々の期待を反映しやすい為替や株式などの金融市場と実体経済の回復とはまったく別の話です。
それでは、なぜ現在、円安が進行して株価が上がっているのか。世界の株価はどの国でも上昇しています。リーマン・ショック(2008年)から5年近くが経ち、米国経済が回復の軌道に乗ったことや欧州債務危機の支援の枠組みがまとまったことなどが背景にあります。政策としてのアベノミクスの効果とはいえません。

飯田:これまでの日本は世界経済が好景気になってもその波に乗れませんでした。それはなぜなのか。日本の金融政策がまったくダメだったからです。今回は世界の回復基調のなかで非常にいいタイミングで大胆な金融緩和を打ち出したことが効果を大きくしています。

小幡:実体経済とは関係なくインフレを起こせば、モノのインフレより先に、株や土地などの資産バブルが起きます。しかし、バブルは崩壊しない間はハッピーですが、リーマン・ショックのように崩壊すれば深刻な影響をもたらします。

飯田:確かに、副作用のない政策はないと思います。しかし、新しいことを何もせずに、今まで通りを継続することの副作用も考えるべきでしょう。何もしない場合の副作用は明確で、デフレ不況の深刻化で労働市場は低迷し、税収は年々減少しています。このような状況で、増税して財政再建などできるのでしょうか。少なくとも、今の時点でバブルだと騒ぐことはないと思います。

・・・思うに、この程度の株価上昇をバブルと呼ぶのは、ちゃんちゃらおかしい。現状は、下げすぎの訂正というところだろう。バブル云々は、株価が今の倍の水準まで上がった時に心配すれば良いんじゃないのかなあ。とにかくリフレ政策、やってみなきゃ分からないところはあるにしても、もうやるっきゃない、という感じ。

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