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2012年12月21日 (金)

景気後退は既に終了か

今年春から景気は後退局面に入ったが、それも短期で終了して既に回復局面に移行している――との見立てを示すのは嶋中雄二・三菱UFJモルガン・スタンレー証券景気循環研究所長。日経ビジネスオンライン12月20日発信のインタビュー記事「景気後退? いえ既に回復が始まっています」から要点をメモする。

景気の循環を見るうえで重要な鉱工業生産指数は4-6月期に前期比2.0%減、7-9月期も同4.2%減と大幅なマイナスを記録。しかし、10-12月期は予測指数を織り込むと前期比で0.6%増となる。単月で見ても10月の生産指数は前月比で1.6%増加し、9月の4.1%減からプラスに転じた。鉱工業生産の底は9月だったといえそうだ。 

景気動向指数をもとに算出する「ヒストリカルDI」と呼ぶ指標では、11の個別指標のうち50%以上の指標がプラスであれば景気が上向きと判断するのだが、11月にはそのラインを上回るだろう。50%を上回った前の月が景気の「谷」となるので、2012年3月に「山」をつけて後退局面に入った国内の景気は、10月には「谷」を迎えたと言える。つまり、今の時点では景気は回復局面に入っている。 

中国でも欧州でも金融緩和でマネーサプライが増加し、景気回復が始まっている。米国では失業率が急速に低下。米連邦準備理事会(FRB)は2%のインフレ率を前提に、失業率が6.5%程度になるまで事実上のゼロ金利政策を続けることを決めた。6.5%は2013年にも視野に入る可能性がある。そうなると、金融引き締め早期化の観測から長期金利上昇の可能性が出てくる。これはドル高要因。円相場は2013年末にかけて、1ドル=92円程度まで円安が進むと想定する。 

大幅な金融緩和を公約に掲げた安倍晋三・自民党総裁が政権を担えば、日銀も金融政策をしっかりやるだろう。日銀が包括緩和で国債やコマーシャルペーパー(CP)、不動産投資信託(REIT)などを買うと、ほかのリスク資産にも資金が流れ込むという「ポートフォリオバランス」効果が見込まれる。不動産投資が活発になれば長期金利が上昇、長短金利差が拡大し、銀行は貸し出しを増やそうとする。直接金融の経路を通じて経済が活性化するのがポートフォリオバランスの考え方だ。 

金融緩和の副作用を懸念する声もあるようだが、たとえばハイパーインフレは戦争中や戦争直後の物資が不足する時などに起きる特殊な状況。そんな例を持ち出すのは適切ではない。

・・・もちろん実感には乏しくとも、いま景気回復のスタートに立っているとしたら、来年の日本経済は強気に見て良いんだぜぇ?

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