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2012年12月 6日 (木)

スペインの「分裂」

本日付日経新聞市況欄コラム「大機小機」(スペインの地方選挙)からメモする。

11月25日、スペインのカタルーニャ州で議会選挙が行われ、独立を訴える勢力が過半数を獲得した。地方財政への不満もあり、我が国にとっても人ごとではない問題をはらんでいる。

スペイン最大の経済規模を誇る同州はバルセロナを州都とし、独立意識が強い州のひとつである。近年、スペインの経済危機が深まるなか、比較的裕福な同州で、他州への財政移転を強いられるのはもはやごめんであると中央政府への不満が強まっていた。

選挙結果を受けて、中央政府は徴税権問題のほか、緊縮政策の見直しなどで独立派に譲歩するとの見方が有力だ。ただ、より危機的な事態にある州を数多く抱える中央政府にとって、カタルーニャ州からの財源移転は必要だ。譲歩によって市場が財政再建への不安を抱けば、スペインの危機はさらに悪化しかねない。

一国の持続的な成長を実現するには、地方経済の底上げが不可避で、地方に一定の自主性を認めることも重要である。地方の多様性を全国統一のルールで縛ることの弊害は、近年さまざまな分野で顕在化している。しかし、いずれの国でも地域格差は厳然として存在する。それをいかに克服してバランスのとれた成長を実現するか。地方分権の大きな課題である。

・・・南欧では、スペインのカタルーニャ「独立」のほかにも、イタリア「南北」の経済格差問題もくすぶる。リーマン・ショックやソブリン危機による経済不況に世界が覆われる中で、国に余裕がなくなり、地域エゴが露わになるような事態が出現しつつある。これは「地方分権」の問題なのか。大げさに言えば「国家統合の危機」の芽生えのようにも見える。

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