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2012年11月 7日 (水)

「標準家族」社会の崩壊

配偶者と子どもを持ち、経済的に安定した生活を送る。そういう「標準家族」を作れる人は少数派になっていくと、山田昌弘・中央大学教授は考える。本日付日経新聞「経済教室」(「標準家族」の維持は困難)からメモ。

国立社会保障・人口問題研究所の予測では、今の若者(35歳未満)の4人に1人は、生涯未婚と推計されている。2010年の時点で、50歳男性の未婚率は既に20%を超えている。そして、結婚しても3分の1は離婚に終わる(11年には結婚約66万組に対し、離婚約24万組)。おおざっぱにいって、結婚して離婚せず子どもを育て老後を迎える若者、つまり、これから標準家族を形成・維持できる若者は4割程度と推計できる。さらにその中で、夫が正社員で安定した経済基盤を持つ家族は一層少なくなる。
そして今後、標準家族を形成・維持できなかった人々が年をとり、徐々に中高年に突入するというのが、日本の人口減少社会の姿である。
 

今急速に増大しているのは、中年の親同居未婚者というグループである。総務省統計研修所の西文彦氏の推計によると、35歳から44歳までの人のうち、親と同居している未婚者は、10年の時点で295万人、同世代人口の16%に達している。
中年の親同居未婚者の経済状況は良くない。彼らの失業率は11.5%(同世代では4.5%)と高い。非正規雇用の割合も高く、年収も低い。
彼らの両親は70歳前後、年金受給している年齢である。つまり、親の年金に支えられて暮らしている未婚者が増えているのだ。
20~30年後、両親が亡くなったときに、問題は顕在化する。
 

今の社会保障・社会福祉制度、雇用慣行などは「標準家族」をつくれることを前提に構築されている。しかし今後、標準家族を形成・維持できる人は少数派に転じる。標準家族から外れても、安心して老後を迎えられるシステムの構築を早急に進める必要がある。

・・・以前からパラサイト・シングル、希望格差社会など山田先生の分析は、自分にとって常に参照するべき、社会の分かりやすい見取り図でありました。

結局、高度成長期に作られた制度システムの改革は遅々として進んでいないのが現状だろうから、50歳超未婚者の小生としては、経済的基盤だけは確保して老後に備えたいと思う。(苦笑)

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