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2012年10月15日 (月)

「ナチス映画」で雑談

先日、映画「アイアン・スカイ」を観た。何しろナチスが月の裏側に秘密基地を作り、地球に攻めてくるという、恐ろしいほどバカバカしい設定・・・なのだが、最近の映画は映像技術が驚異的に進歩発達しているので、まあまあ超B級映画として成立している感じだった。フィンランドの映画で、4年かかって完成したとのこと。

でもね、これだと宇宙からの侵略者が単に「ナチス」である、というだけかなあという気がする。むしろナチスで人目を引いたところで、アメリカを茶化すのが狙いになっているみたいだ。共和党の超保守派サラ・ペイリンを彷彿とさせる女性大統領は、ナチスの思想を大統領選挙のキャンペーンに利用するし、支持率を上げて選挙に勝つためには戦争を仕掛けることも辞さない。アメリカの宇宙戦艦、その名も「ジョージ・W・ブッシュ」号は、月のナチス基地に向けて容赦なく核ミサイルを撃ち込むし、改めて保守政権のアメリカは怖い、ナチス以上に怖えーじゃねえかよと思わせる描き方。

最近、自分が観たナチス映画は「ヒトラー最期の12日間」「白バラの祈り」「ワルキューレ」、そして「意志の勝利」と、いずれも史実に基づいた、あるいは史実そのものの映画。といっても、ナチス映画は史実絡みでなきゃならんと思ってるわけでもなくて、「アイアン・スカイ」も新時代のナチス映画かな、という期待をもって観たのだが、どうもイマイチ感が残ってしまった。

自分も昔はナチス映画をよく見た・・・という程でもないけど、戦争映画というか戦車映画が好きだったので、やっぱり「バルジ大作戦」と「ヨーロッパの解放(クルスク大戦車戦)」が双璧になります。「バルジ」のキングタイガー対シャーマン(M47対M24だけど)、「クルスク」のタイガーⅠ型対T34、コーフンしましたねえ。

人間ドラマのナチス映画だと、ホントに昔「愛の嵐」をテレビの洋画放映で見た記憶がある程度か。内容は殆ど覚えていないけど、シャーロット・ランプリングとダーク・ボガードの男女二人が撃たれるラストシーンは妙に印象に残っている。ナチスの記憶に呪縛された男女の運命的な再会と破滅的な末路・・・ドロドロですな。

まあ、「愛の嵐」をはじめとするドロドロのナチス映画の時代は遠くなりにけりだ。「アイアン・スカイ」は続編の話もあるらしいが、どこまで肯定的に扱うかという問題はあるにせよ、どうせならナチスの男をもう少しカッコ良く描いてもらいたい気はする。(「バルジ大作戦」の戦車隊長ロバート・ショーを見よ!)

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